週次でKPI進捗共有&細やかなスタッフフォローでラウンダー活動の効果向上に成功
長年ラウンダーを活用しているものの、より費用対効果の高い活動を求めている日用雑貨メーカー様。そこでラウンダー活動におけるKPIを新たに設定し、それらを達成するために週単位での進捗共有、さらにエリアマネージャーによる数字に裏打ちされた細かいスタッフフォローにより、成果を上げることができた事例をご紹介します。
事例概要
クライアント様業種 | 日用雑貨メーカー |
導入サービス | 量販店ラウンダー |
対象チャネル(巡回先) | ホームセンター・GMS・ドラッグストア |
対象巡回先数 | 約160店舗 |
スタッフ数 | 約15名 |
エリア | 中部・九州 |
実施期間 | 定期巡回 |
取り組み前の課題
定期ラウンダーを活用し、店頭でアウト展開売り場を拡大することで商品回転率アップ、新たな商品の導入を目指している日用雑貨メーカー様。
長年ラウンダーを運用していますが、ラウンダーの活動による費用対効果を可視化し、より効果的にラウンダーを活用したいという課題をお持ちでした。
取り組み内容
1.KPIの設定
費用対効果を可視化するため、メーカー様より商品毎の実績(セルインデータ)を「ラウンダー巡回店舗」、「営業巡回店舗」、「非巡回店舗」別にすべて共有いただき、ラウンダー活動の効果を上げるKPIとして、下記の項目それぞれに目標値を設定しました。
・対本部勝率(本部の前年実績より上振れている店舗を勝ちとした率)
・対前年勝率(各店舗の前年実績より上振れている店舗を勝ちとした率)
・店舗カバー率(巡回先として設定されている店舗に訪問できた率)
・コール率(店舗ごとに設定されたコール数を達成できた率)
2.週単位で実績配信
メーカー様から週次で共有される店舗別の実績データをもとに、事務局が一目見て「勝敗」がわかるシートに加工し、エリアマネージャー、各スタッフへ配信します。
一般的にこうした活動数値の振り返りは月末のタイミングで行うことが多いですが、活動期間中に進捗状況を把握することで、早期に課題を発見することができます。
3.エリアマネージャーによる細やかなスタッフフォロー
配信されたデータを確認し、エリアマネージャーは各スタッフへのフォローを行います。
■活動開始1~2週目
活動を開始して間もないため、業務依頼が達成できているかの確認を中心にスタッフとコミュニケーションを取ります。
■活動開始3~4週目
この時期に入ると当月実績が決まってくるため、売上が良くない店舗を中心に最終的にKPI達成につながるようなプラスの活動(売り場拡大等)がこれから出来るかどうかを確認します。
その際、各店舗の前年のデータも見ながら、売上の増減の理由と次回の打ち手をラウンダースタッフとともに考えることを心がけます。
例えば、スタッフの活動により売上が伸びている店舗は、どのような活動ができたかを振り返ることで、スタッフのモチベーション向上と、改善が必要な店舗へのアプローチ方法をスタッフ自身で気づくための後押しとなります。逆に、売上は下がっているもののスタッフが要因ではない場合、もっとポテンシャルのある店舗へ注力するなど、より効率的に活動ができるようにフォローしています。
4.定例会時に当月途中進捗の共有
定例会議時に、会議日前までのKPIに対する進捗及び、依頼事項の実施率、コール率、カバー率の状況を再度スタッフにも共有し、現状をチーム全体で把握します。さらにエリアマネージャーは、月末までの活動に向けた最終フォローを行います。
5.最終結果レビュー
ラウンダースタッフ別の実績を含めたKPIの最終結果と、全国・地区別・企業別の結果をチーム全体に配信します。また、巡回・非巡回店舗を含めた全店舗の実績の分析することで、詳細の効果検証ができ、具体的な改善アクションのご提案にもつながっています。
このような2~5のサイクルを毎月回し、チーム全体で数字を意識して活動をするという取り組みを行っています。
活動の結果
対本部勝率(本部の前年実績より上振れている店舗を勝ちとした率)のKPIをクリアした店舗の割合を取り組み実施前後の半年間で比較すると、約3ポイント上昇しました。
ここがポイント
・KPIの進捗を週単位で細かく、タイムリーにフィードバックすることで、活動期間中の早期課題発見、改善が可能となります。
・KPI進捗をラウンダースタッフも含めたチーム全体に共有。またエリアマネージャーの数字を意識したフォローアップにより、「数字を意識して活動できるラウンダーの育成」に取り組んでいます。