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特定技能外国人材はすぐ辞める?実際の離職率とその理由と対策ポイントを解説

投稿日投稿日 2026.04.23
更新日更新日 2026.04.23
特定技能外国人材はすぐ辞める?実際の離職率とその理由と対策ポイントを解説

「特定技能人材はすぐ辞める」という見方は、今の実態とズレがあります。実際に出入国在留管理庁などのデータを見ると、特定技能の自己都合離職率は16.1%であり、日本人大卒者の3年以内離職率(33.8%)と比較しても、定着率は高い傾向にあります。

この記事のポイント 

  • 特定技能の離職率は16.1%と、日本人新卒者よりも低い 
  • 自己都合退職の約6割は「帰国」か「転職」であり、突然逃げるわけではない 
  • 早期離職を防ぐ鍵は、「言葉・孤立・生活不安」の先回りサポート

本記事では、特定技能人材の離職の実態と本当の原因を紐解きながら、企業が取るべき具体的な解決策まで詳しく解説します。

目次

特定技能人材の離職率はどれくらい?現状のデータと実態

「特定技能外国人材はすぐ辞めてしまうのでは?」という不安に思う場合、まずは数字を正面から確認することが重要です。感覚や一部の印象で判断すると、採用の可能性を狭めてしまう一方で、本当に備えるべき点が見えなくなります。ここでは、出入国在留管理庁と厚生労働省の公表資料だけを基に、離職の実態を整理します。

特定技能制度の基本的な仕組みや、採用に向けた具体的な手続きについてまとめた記事はこちらをご覧ください。

関連記事:特定技能とは?制度内容や技能実習との違い・採用方法をわかりやすく解説

特定技能人材の離職率の実態。日本人新卒者よりも定着しやすい傾向

出入国在留管理庁の資料(令和4年11月末時点の暫定値)では、特定技能の「自己都合による離職率」は16.1%と整理されています。
この数値を、厚生労働省が公表している「新規学卒就職者の就職後3年以内離職率」と比べると、見え方が大きく変わります。厚生労働省の公表資料では、大学卒の3年以内離職率は33.8%です。

つまり、同じ「辞める」という現象でも、特定技能が特別に高いわけではなく、むしろ全体としては定着している側面が確認できます。したがって、「外国人はすぐ辞める」という先入観は、公的データが示す実態とは大きく異なると言えます。

離職者の約6割は「帰国」か「特定技能での転職」

次に重要なのは、「離職した人が、その後どうなっているか」です。
出入国在留管理庁の資料では、自己都合で離職した人の内訳として、「帰国」31.4%、「特定技能での転職」30.3%が示されています。

職場に不満や課題があったとしても、突然連絡がつかなくなるような形ではなく、手続きを踏んで帰国や転職を選ぶ人が多いという事実です。離職を「トラブル」としてだけ捉えるのではなく、本人にとっての生活設計やキャリア選択の結果として起きている面も見えてきます。

企業側としては、ここを正しく理解することで対策の優先順位が定まります。
離職をゼロにすることよりも、入社後に起きやすい困りごとを早い段階で拾い、必要な支援につなげることが、結果的に定着率を押し上げます。

業種別に見る離職率の傾向と定着の壁

離職率は、分野(業種)によって差があります。出入国在留管理庁の資料では、分野別の自己都合離職率として、宿泊が32.8%、農業が20.1%など、相対的に高い水準の分野が示されています。

分野(業種)自己都合離職率
宿泊32.8%
農業20.1%
外食業19.6%
飲食料品製造業19.3%
漁業15.7%
ビルクリーニング14.2%
素形材・産業機械・電気・電子情報関連製造業14.0%
造船・舶用工業13.1%
建設12.1%
介護10.6%
自動車整備8.9%
航空8.0%
全分野平均16.1%

この差は、「外国人だから」という一言で片づくものではありません。分野ごとに、繁閑差、勤務時間帯、住環境(寮・通勤)、現場の指示の出し方など、日常の負荷が異なります。そこで定着を左右するのが、労働条件の提示だけではなく、コミュニケーション設計と生活面の支援を、どれだけ現実に合わせて組めているかです。

特定技能の離職率は全体では過度に高いとは言えず、離職の中身も「帰国」「特定技能での転職」が中心です。その一方で、分野による差は確かに存在します。だからこそ、採用を成功させる鍵は、業種特性を踏まえたうえで、「言葉・孤立・生活不安」を先回りして支える受け入れ体制を構築できるかどうかにあります。

なぜ特定技能人材は離職・転職してしまうのか?データから読み解く3つの原因

特定技能の離職率は過度に高い水準ではない一方で、現場では「なぜ辞めるのか」が見えないまま採用を進めてしまい、結果として早期の離職・転職につながるケースがあります。 特定技能の離職率を下げるには、精神論ではなく、まず「辞める理由」を客観的に押さえることが重要です。ここでは、データをもとに、離職・転職が起きやすい原因を3つに整理します。

原因1:給与や待遇への高い感度

厚生労働省「令和6年外国人雇用実態調査」によると、母国の家族などへの仕送りについて、特定技能の年間平均仕送り額は123.3万円となっています。これはあらゆる在留資格のなかでも最も高い水準です。

【在留資格別の年間平均仕送り額】

在留資格年間平均仕送り額
特定技能123.3万円
高度専門職118.6万円
技術・人文知識・国際業務115.3万円
技能実習106.3万円

特定技能人材にとって、給与や待遇が「働く動機」と直結しやすいということをこのデータは示しています。
たとえば、入社前に聞いていた残業時間・手当の条件と実態が異なる、評価基準が曖昧で「何を満たせば昇給するのか」が分からない、といった状態は、納得感を損ねやすくなります。仕送りを前提に生活設計をしている場合、可処分所得の見通しが立たないこと自体が不安材料になり、より条件の明確な企業への転職を早めるきっかけになります。

ここでのポイントは、給与水準の高低だけではありません。条件の透明性と評価の説明可能性が不足していると、同じ待遇でも不満が生まれやすくなります。
特定技能の離職率を抑える観点では、給与テーブルの整備に加えて、「評価の基準」と「昇給の道筋」を言葉で説明できる状態にしておくことが欠かせません。

原因2:現場でのコミュニケーション不足と「言葉の壁」

企業が外国人雇用で直面する課題として、コミュニケーションの問題が大きく立ちはだかります。厚生労働省の令和6年外国人雇用実態調査でも、以下のように「日本語能力等のためにコミュニケーションが取りにくい」が上位を占めています。

ここで注意したいのは、「日本語が上手かどうか」だけが問題ではない点です。
現場の指示は、短い言葉で済ませたくなる場面ほど曖昧になりやすく、受け手の解釈に委ねられがちです。日本の職場に残る「言外の意図を汲む」「場の空気で判断する」といったコミュニケーションが、外国人材にとっては大きな負荷になります。

さらに、ミスが起きたときに「なぜ伝わらなかったのか」を構造として振り返れないと、指導が叱責に近づきやすくなります。すると、本人は質問しにくくなり、分からないまま作業が進み、またミスが起きる、という悪循環が生まれます。
この段階で生じるのは、語彙不足というよりも、疎外感や孤立感です。

定着を左右するのは、流暢な日本語ではなく、「分からない」を出せる環境があるかどうかです。企業側が「伝える設計」を持てていないと、特定技能の離職率は改善しにくくなります。

原因3:生活面の不安と母国語で相談できる窓口の不在

もう一つ、見落とされやすいのが生活面の不安です。職場の悩みは、仕事の中だけで完結しません。
住まい、手続き、金銭、体調など、生活課題が積み重なると、欠勤や遅刻といった形で表面化し、最終的に離職へつながることがあります。

東京都産業労働局の労働相談の状況によると、外国人労働者からの相談内容において「労働条件」に次いで「人間関係」に関する相談が多く寄せられています。このことからも、言葉の壁によるコミュニケーション不足が引き起こす、人間関係や職場での扱われ方に対する精神的な悩みが、定着を阻む大きな要因になりやすいことがわかります。

特に日本語に不自由がある方にとって、待遇の改善や悩みの相談を、経営層や上長に言葉で伝えることは簡単ではありません。言い方を間違えることへの恐れもあり、我慢が続きやすくなります。

その結果、小さな不満が解消されないまま蓄積し、「転職の相談」すらできない状態で、突然の離職という形になってしまうことがあります。
ここで決定的になるのが、母国語で安心して相談できる第三者的な窓口があるかどうかです。困りごとが小さいうちに拾えれば、誤解はほどけます。逆に、相談先がないまま時間が経つと、本人の中で「辞めるしかない」という結論に固まりやすくなります。定着率を高めるために、給与や教育と同じくらい、相談導線の設計が重要になります。

早期離職を防ぎ、定着率を高める3つの対策ポイント

特定技能人材の離職を防ぐためには、事前のミスマッチを防ぎ、入社後の孤立を解消する具体的な仕組みづくりが不可欠です。ここでは、企業が取り組むべき3つの対策ポイントを解説します。

採用前の条件すり合わせを徹底する

特定技能人材の離職の原因でも触れた通り、給与や待遇への納得感は定着率に直結します。
採用面接の段階で、基本給だけでなく、残業時間の目安や控除される金額などを、手取り額のイメージとともに具体的に伝えることが重要です。

また、良い面だけでなく、現場の厳しさや夜勤の有無といった「現場のリアルな実態」を隠さずに伝える必要があります。言葉だけで説明するのではなく、図解や実際の職場の写真を用いて視覚的・正確に伝えることが、入社後の初期ミスマッチを防ぎ、納得して働いてもらうための最大の防御策となります。

「やさしい日本語」と定期面談で職場の孤立を防ぐ

外国人材の定着を左右するのは、「分からない」と素直に言える心理的安全性の高い職場環境です。
日本人スタッフに対して、専門用語や曖昧な表現を避け、短く分かりやすい「やさしい日本語」で指示を出す研修を行うことが効果的です。

また、日常業務とは切り離した定期的な面談の機会を設けることも重要です。業務の進捗だけでなく、「よく眠れているか」「困っていることはないか」といった生活面の声かけを行うことで、疎外感や孤立感を未然に防ぐことができます。

国籍ごとの文化を理解し、母国語で相談できる環境を作る

国籍によって、仕事に対する価値観やコミュニケーションの取り方は大きく異なります。たとえば、家族を何より大切にする文化や、人前で叱責されることを強く嫌う文化など、相手の国民性を理解したマネジメントが求められます。

関連記事:

ベトナム人の特徴と性格|国民性や仕事観・日本人との違いを徹底解説
ミャンマー人の性格と特徴を解説!文化や日本人との違いも紹介

その上で、職場の悩みや生活のトラブルを「母国語で安心して相談できる窓口」を設置することが決定的です。社内で対応が難しい場合は、母国語スタッフを配置している外部の登録支援機関を活用し、第三者的な相談導線を確保することが、突然の離職を防ぐ有効な手段となります。
登録支援機関の役割や選び方についてまとめた記事はこちらをご覧ください。

関連記事:特定技能の登録支援機関とは?役割・支援内容・選び方をわかりやすく解説

FMSの特定技能人材サービスで「すぐ辞める不安」を解消

ここまで解説した対策を、自社内ですべて整えるのは時間的にもリソース的にも負担が大きいのが実情です。FMSでは、登録支援機関として、企業と外国人材の双方が安心して長く働ける環境づくりをワンストップでサポートしています。

▶︎ FMSの特定技能人材採用支援サービスを見る

採用前〜定着まで、登録支援機関としてのワンストップ支援

FMSでは、法律で定められた10項目の義務的支援はもちろん、独自の「+α」の支援で定着を強力にバックアップします。 入社前の事前ガイダンスや生活の立ち上げサポートに加え、入社後も「やさしい日本語教育」や「Eラーニング」を活用した継続的な日本語学習機会を提供します。また、母国語スタッフによる定期的な面談を実施し、仕事や生活の悩みを早期に拾い上げることで、企業と外国人材の橋渡し役として機能します。

万が一の早期離職に備える「返金保証制度」と「完全成果報酬」

初めて外国人材を採用する企業にとって、「高い採用コストをかけたのにすぐ辞めてしまったら」という不安はつきものです。FMSでは、採用決定まで費用が発生しない「完全成果報酬型」を採用しています。 さらに、万が一の早期離職に備え、入社後1ヶ月未満の離職は初期費用の80%、3ヶ月未満は50%、6ヶ月未満は20%を返金する「返金保証制度」を設けています。採用リスクを極限まで抑え、安心して外国人材の受け入れをスタートできる仕組みを整えています。

【支援事例】母国語サポートによる定着で、製造現場の人手不足を解消

関連記事:【導入事例】7名の特定技能外国人材が製造現場を支える―半自動溶接・塗装工程の即戦力確保に成功

FMSの支援により、「母国語で相談できる環境」を構築し、特定技能人材の定着と生産体制の強化を実現した製造現場(F社様)の事例をご紹介します。

慢性的な人手不足に悩まされていたF社様では、FMSのサポートにより、製造業で実務経験を持つベトナム人・インドネシア人の即戦力人材を計7名採用しました。

ここで定着の決定的な鍵となったのが、FMSの同国籍スタッフによる定期的な現場訪問と母国語サポートです。

「日本人スタッフには遠慮して言えない本音や悩み」を、同じ国籍・文化背景を持つFMSのスタッフが母国語で丁寧にヒアリング。外国人材が抱える小さな違和感や不安を素早くキャッチし、離職やトラブルに発展する前に企業側との橋渡しを行いました。

この母国語による手厚い定着支援により、7名の外国人材は現場にスムーズに順応し、現場の安定稼働に大きく貢献しています。

▶︎ その他のFMSの支援事例を見る

まとめ:特定技能人材の離職を防ぎ、定着を成功させるために

「特定技能人材はすぐ辞める」という不安は、適切な準備とサポート体制によって十分に払拭可能です。

離職の主な原因である「給与の不透明さ」「言葉の壁による孤立」「生活面の不安」を理解し、先回りして支援することが定着の鍵となります。 外国人材が安心して能力を発揮できる環境を整えることは、企業全体の生産性向上と競争力強化に直結します。

「初めての外国人採用で不安がある」「現在の支援体制を見直したい」とお考えの企業様は、豊富な支援実績と安心の返金保証制度を持つFMSへ、ぜひ一度ご相談ください。

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