特定技能で訪問介護人材を採用する方法|条件・流れ・手続きを解説
訪問介護の人材不足は全国的に深刻化しており、外国人材の活用を検討する事業所も増えています。結論から言うと、特定技能外国人は条件を満たせば訪問介護に従事できます。
ただし、訪問介護は利用者宅で1対1のケアを行う業務であるため、制度上の要件や事業所側の体制整備が必要です。2025年の制度見直しにより訪問系サービスへの従事が認められましたが、採用担当者の間では「本当に採用できるのか」「どの条件を満たせばよいのか」が分かりにくいという声も少なくありません。
この記事では、特定技能で訪問介護人材を採用するための条件、必要資格、採用の流れ、事業所側の準備を体系的に解説します。制度の根拠や注意点も整理しているため、採用判断や制度理解に役立つはずです。
特定技能「介護」がなにか、詳しく知りたい方は次の関連記事をご覧ください。
特定技能で訪問介護人材を採用できる?まず押さえたい制度の概要
特定技能外国人の訪問介護は2025年の制度見直しで認められたばかりで、誰でもすぐに従事できるわけではありません。受け入れには、外国人本人の要件と事業所側の準備の両方が必要です。
- 訪問介護は、2025年から条件付きで特定技能の対象になりました
- 対象は「訪問系サービス」ですが、従事できる範囲には条件があります
- 特定技能1号のままでも、要件を満たせば訪問介護に従事できます
- 初任者研修や実務経験、同行訪問などの追加要件が重要です
- 制度改定が新しいため、公開前に最新情報の確認が欠かせません
訪問介護の採用を検討するときは、「制度上できるのか」だけでなく、「どの条件を満たせばできるのか」まで整理しておくことが大切です。ここを曖昧にすると、採用後に配置できないという手戻りが起こりやすくなります。まずは制度の全体像をわかりやすく確認していきましょう。
関連記事:介護業界の人手不足はなぜ?現状のデータと原因から今後の対策と解決策を解説
2025年の制度改定で変わったこと
大きな変更点は、特定技能外国人が訪問系サービスに従事できるようになったことです。これまでは、訪問介護は利用者の自宅で1対1の支援を行う業務という性質上、指導体制や権利保護の面から、技能実習や特定技能の外国人介護人材は原則として対象外でした。
しかし、2025年の見直しにより、一定の条件を満たす場合に限って、訪問介護などの訪問系サービスへの従事が認められました。通知日は2025年3月31日、制度の施行は2025年4月21日です。
この改定の背景には、訪問介護の深刻な人手不足があります。一方で、制度の目的は人手確保だけではありません。ケアの質や利用者保護を保ちながら受け入れることが前提です。そのため、採用可否だけでなく、研修や同行訪問などの運用条件まで確認する必要があります。
訪問系サービスで認められる対象範囲
訪問系サービスでの従事が認められたとはいえ、対象範囲は無条件ではありません。厚生労働省の案内では、介護職員初任者研修課程などを修了し、原則として介護事業所等で1年以上の実務経験等を有する特定技能外国人が、一定条件の下で訪問介護等に従事できるとされています。
このため、事業所側は「特定技能だから採用できる」と考えるのではなく、「訪問系サービスに入れる条件を満たしているか」で判断する必要があります。特に注意したいのは、生活援助従事者研修課程のみでは対象にならない点です。
また、受け入れ事業所には、事前研修、一定期間の同行訓練、ハラスメント対策、ICTを含む連絡体制の整備なども求められます。つまり、訪問介護での受け入れは、施設介護よりも一段細かい準備が必要になる制度だと理解しておくとよいでしょう。
特定技能1号と訪問介護の関係
今回のテーマで中心になるのは、在留資格「特定技能1号」です。特定技能は、人手不足が深刻な分野で即戦力となる外国人材を受け入れる仕組みで、介護分野も対象に含まれています。介護分野では、介護技能評価試験と介護日本語評価試験が案内されており、制度の土台は以前から整っていました。
ただし、特定技能1号を持っているだけで訪問介護に入れるわけではありません。訪問介護は、介護分野の中でも追加条件がある働き方です。つまり、特定技能1号は前提資格であり、そこに初任者研修、実務経験、同行訪問OJTなどの上乗せ要件が加わる構造です。
この違いを理解しておくと、「施設では働けても、訪問は別条件」という制度の整理がしやすくなります。採用担当者としては、在留資格の確認だけで判断せず、訪問介護に必要な条件を切り分けて確認することが重要です。詳しい採用手順や必要要件は、次のセクションで順番に見ていきましょう。
関連記事:特定技能「介護」とは?要件やメリット・技能実習との違いを解説 | FMS グローバル人材推進事業部
特定技能で訪問介護に従事するための要件と注意点
特定技能外国人が訪問介護で働くためには、外国人本人の資格・試験・実務経験など複数の条件を満たす必要があります。特に2025年の制度改定では、訪問系サービス特有の条件が明確化されました。まず押さえておきたいポイントは次の通りです。
- 介護分野の特定技能には技能実習試験と日本語試験がある
- 訪問介護に従事するには介護職員初任者研修などの資格が必要となる
- 原則1年以上の実務経験が求められる
- 生活援助従事者研修のみでは対象外となる
- 条件を満たしていても受入事業所側の体制整備が必要となる
訪問介護は利用者宅で1対1の支援を行う業務です。そのため、施設介護よりも要件が厳格に設定されています。採用担当者としては、「試験に合格しているか」だけではなく、訪問系サービスに従事できる条件を満たしているかまで確認することが重要です。
外国人本人に必要な資格・試験・日本語要件
特定技能「介護」で働く外国人は、原則として介護技能評価試験と介護日本語評価試験の合格が必要です。これらの試験はCBT方式(コンピュータ試験)で実施されます。
現在の合格基準は以下のとおりです。
- 介護技能評価試験:総得点の60%以上
- 介護日本語評価試験:総得点の60%以上
これらの試験は、利用者の心身の状態に応じた基本的な介護を実践できるレベルを確認するためのものです。
また、日本国内で試験を受験する場合は、在留資格を持つ人に限られるという条件があります。
採用担当者としては、
- 試験の合格証明
- 日本語能力
- 在留資格
の3点をまず確認するとよいでしょう。これらは特定技能採用の基本条件にあたります。
介護職員初任者研修と実務経験の要件
訪問介護に従事する場合、試験合格だけでは足りません。厚生労働省の通知では、訪問系サービスに従事するために次の条件が示されています。
- 介護職員初任者研修課程などの修了
- 原則1年以上の介護実務経験
これは、訪問介護が利用者宅で単独業務になることが多く、一定の実務経験がなければ適切な対応が難しいためです。
特に訪問介護では、
- 利用者の状態の判断
- 緊急時の対応
- 家族とのコミュニケーション
などを現場で自律的に判断する必要があります。そのため、採用時には次の確認が重要になります。
- 初任者研修修了証
- 介護実務経験の証明
- これまでの勤務内容
これらを確認しないまま採用を進めると、訪問介護に配置できない可能性があります。採用後の配置トラブルを防ぐためにも、事前確認が欠かせません。
生活援助従事者研修のみでは対象外になる点
訪問介護では、生活援助従事者研修のみを修了した外国人は対象外とされています。
生活援助従事者研修は、掃除や洗濯、買い物などの生活援助業務を中心とした研修です。しかし訪問介護では、身体介護を含む支援が必要になるケースが多いため、制度上は介護職員初任者研修以上の資格が必要とされています。
この点は現場でも誤解が多いポイントです。特に採用担当者の中には、「生活援助が中心だから問題ないのでは?」と考えるケースがあります。しかし制度上は、生活援助のみの資格では訪問系サービスに従事できません。
したがって、採用判断では
- 初任者研修以上か
- 実務経験があるか
- 訪問系サービスの要件を満たすか
の3点をセットで確認する必要があります。
訪問介護は人材不足が深刻な分野ですが、制度は利用者保護とケア品質の確保を前提に設計されています。採用を進める際は、制度条件を正確に理解したうえで進めることが重要です。
特定技能で訪問介護人材を採用する流れ
特定技能で訪問介護人材を採用するには、「制度上の準備」 → 「協議会加入」 → 「人材要件確認」 → 「在留申請」 → 「受入後の登録」という順番で進める必要があります。
この順序を間違えると、申請のやり直しや配置不可といった手戻りが発生するため注意が必要です。
まずは全体の流れを整理しておきましょう。
- 受入方針と募集条件を整理する
- 特定技能協議会へ加入する(在留申請前)
- 外国人の資格・経験・試験合格を確認する
- 在留資格の申請と受入準備を行う
- 受入後に協議会への情報登録を行う
特定技能の採用は、一般的な採用活動とは異なり、在留資格制度と業界ルールの両方に対応する必要があります。ここでは実務で迷いやすいポイントを、ステップごとに整理します。
ステップ1:受入方針の整理と募集要件の確認
最初に行うべきなのは、自社が制度要件を満たしているかの確認です。特定技能制度では、企業側にも受入条件があります。介護分野では、次のような準備が求められます。
- 適切な労働条件の提示
- 外国人支援体制の整備
- 法令遵守体制
- 特定技能制度の運用ルールへの対応
また訪問介護の場合は、さらに以下のような追加体制が必要になります。
- 訪問介護に関する研修
- 同行訪問によるOJT
- ハラスメント対策
- ICTなどの連絡体制
これらは訪問系サービス特有の要件です。
採用活動を始める前に、訪問介護で外国人を配置できる体制が整っているかを確認しておくと、後工程のトラブルを防げます。
ステップ2:介護分野における特定技能協議会への加入
次に必要になるのが、介護分野における特定技能協議会への加入です。この協議会は、特定技能制度を適切に運用するための業界組織で、受入企業は構成員として参加する必要があります。
重要なポイントは、在留資格の申請前に加入しておく必要があることです。
- 協議会加入後は、
- 入会証明書の取得
- 事業所情報の登録
などの手続きが必要になります。さらに、受入事業所の追加や異動がある場合には、事前に事業所情報を登録する必要があります。
採用担当者の実務では、協議会加入のタイミングを誤るケースがよく見られます。在留申請の直前ではなく、採用準備段階で加入しておくのが安全です。
ステップ3:採用候補者の要件確認と必要書類の整備
協議会加入後は、採用予定の外国人が制度要件を満たしているかを確認します。特定技能「介護」の主な要件は次の通りです。
- 介護技能評価試験の合格
- 介護日本語評価試験の合格
- 日本語能力の確認
- 在留資格条件の確認
訪問介護に配置する場合は、さらに次の要件も確認する必要があります。
- 介護職員初任者研修の修了
- 原則1年以上の介護実務経験
採用担当者としては、
- 試験合格証
- 研修修了証
- 職務経歴
などの書類を整理しておくと、後の申請がスムーズになります。ここで要件を見落とすと、訪問介護に配置できない人材を採用してしまうリスクがあります。
ステップ4:在留諸申請と受入れ準備
要件確認が終わったら、次は在留資格の申請です。特定技能の採用では、地方出入国在留管理局に対して次のような申請を行います。
- 在留資格認定証明書交付申請
- 在留資格変更許可申請(国内人材の場合)
申請時には、
- 雇用契約書
- 支援計画書
- 協議会加入証明
- 各種証明書
などを提出します。提出書類の詳細は地域やケースによって異なる場合があるため、最新の案内を確認する必要があります。不明な点は入管窓口で確認するのが確実です。
ステップ5:受入れ後の情報登録と継続対応
外国人を受け入れた後も、手続きは終わりではありません。特定技能制度では、受入後の報告義務があります。介護分野では、受入れた外国人情報を受入日から4カ月以内に協議会へ登録する必要があります。
特定技能制度は、単に人材を採用する制度ではなく、継続的な支援と管理を前提とした制度です。採用後の運用まで含めて体制を整えることが、安定した人材活用につながります。
訪問介護で受け入れる事業所に求められる追加対応
特定技能外国人を訪問介護に配置するには、採用後の運用体制を整えることが制度上の必須条件です。訪問介護は施設介護と異なり、利用者宅で1対1の支援を行う業務であるため、研修・同行・安全対策などの追加要件が設けられています。
特に押さえておきたいポイントは次の通りです。
- 訪問介護特有の研修を実施する
- 段階的な同行訪問OJTを行う
- 本人の意向を踏まえたキャリアアップ計画を作成する
- ハラスメント対策やICT連絡体制を整備する
- 従事前に巡回訪問等実施機関へ書類提出を行う
これらは2025年の制度見直しで明確化された運用条件です。
採用担当者としては、人材を確保するだけでなく、訪問業務に安全に配置できる体制を整えることが重要になります。
訪問系サービス従事前の研修と同行訪問OJT
訪問介護では、外国人介護人材がいきなり単独訪問を行うことは想定されていません。制度上は、訪問業務に関する研修と同行訪問によるOJT(実地訓練)を段階的に行う必要があります。この研修では、主に次のような内容を扱います。
- 訪問介護の業務手順
- 利用者宅でのマナーや対応
- 緊急時の連絡方法
- 個人情報の取り扱い
訪問介護は施設と違い、現場で上司が常に指導できる環境ではありません。そのため、事前研修で判断基準や対応方法を理解させることが重要です。
同行訪問では、先輩職員と一緒に訪問しながら業務を学びます。同行期間の具体的な日数は制度上明示されていませんが、実務では段階的に業務範囲を広げる方法が推奨されています。
キャリアアップ計画の作成と本人意向の確認
訪問介護で特定技能外国人を受け入れる場合、キャリアアップ計画の作成も重要な要件の一つです。
この計画は、単なる教育計画ではなく、
- 将来の資格取得
- 業務スキル向上
- 長期的な就労支援
などを含むものです。
制度では、本人の意向を確認したうえで計画を作成することが求められています。
この背景には、外国人介護人材の定着支援という政策目的があります。訪問介護は人材不足が特に深刻な分野ですが、離職率の高さも課題です。そのため、単に雇用するのではなく、長期的なキャリア形成を支援する仕組みが重視されています。
外国人の価値観に合った明確なキャリアパスの提示や評価制度がなぜ重要なのか、詳しく知りたい方は以下関連記事もご覧ください。
関連記事:外国人労働者問題とは?労働環境の現状の課題と原因、解決策を解説
採用担当者としては、入社時点から
- 将来の資格取得
- スキルアップの道筋
- 日本での就労継続
などを整理しておくと、現場運用がスムーズになります。
ハラスメント対策とICTを含む連絡体制の整備
訪問介護では、外国人介護人材が単独で利用者宅に入るケースもあります。そのため、制度ではハラスメント対策と安全確保の仕組みを整えることが求められています。具体的には次のような対策です。
- 利用者・家族からのハラスメント対策
- 緊急時の連絡体制
- ICTを活用した状況共有
ICTとは、
- スマートフォン
- 業務アプリ
- 連絡ツール
などを指します。これらを活用することで、訪問中でも事業所と連絡を取れる環境を整えることができます。特に訪問介護では、孤立を防ぐ仕組みが重要です。外国人職員が困ったときにすぐ相談できる体制を整えることで、トラブルや離職の防止にもつながります。
そうした体制を自社のみで、かつ多言語で構築するのは企業にとってハードルが高い部分です。「母国語で相談・苦情対応ができる体制づくりは、登録支援機関に委託することも可能です。
関連記事:特定技能の登録支援機関とは?役割・支援内容・選び方をわかりやすく解説
巡回訪問等実施機関への書類提出
訪問系サービスに外国人介護人材を従事させる場合、事前に巡回訪問等実施機関へ書類を提出する必要があります。巡回訪問等実施機関とは、訪問介護に従事する外国人の就労環境を確認するための仕組みです。提出書類では、主に次のような内容が確認されます。
- 事業所の研修体制
- 同行訪問の計画
- 安全管理体制
- キャリアアップ計画
これらの内容が適切であることを確認したうえで、訪問業務への従事が認められる仕組みになっています。この手続きを忘れると、制度上訪問業務に従事させることができない可能性があります。採用フローの中で、書類提出のタイミングをあらかじめ整理しておくと安心です。
特定技能と他の外国人介護人材制度との違い
外国人介護人材の制度にはいくつか種類があり、特定技能は「即戦力として働く人材を受け入れる制度」という位置づけです。制度ごとに目的や就労条件が異なるため、訪問介護との相性も変わります。まず整理しておきたいポイントは次の通りです。
- 特定技能は「人手不足対応」のための制度
- 技能実習は「技能移転」が目的の制度
- EPAは「介護福祉士候補者」の育成制度
- 訪問介護との相性は制度ごとに異なる
- 制度選択は採用目的と育成方針で判断
採用担当者としては、特定技能だけを単独で見るのではなく、他制度との違いを理解したうえで選択することが重要です。ここでは代表的な制度との違いを整理します。
特定技能と技能実習の違い
技能実習制度は、開発途上地域への技能移転を目的とした制度です。日本で働くこと自体が目的ではなく、あくまで技術を学ぶことが主な趣旨になります。
一方で特定技能は、人手不足分野で即戦力として働く人材を受け入れる制度です。そのため、採用時点で一定のスキルや日本語能力が求められます。主な違いを整理すると次の通りです。
| 項目 | 特定技能 | 技能実習 |
|---|---|---|
| 制度目的 | 人手不足対応 | 技能移転 |
| 必要試験 | 技能試験・日本語試験 | 原則なし |
| 就労の位置づけ | 労働者 | 研修的性格 |
| 訪問介護 | 条件付きで可能 | 原則不可(条件あり) |
技能実習では、基本的に訪問介護の単独業務は認められていません。これは指導体制の確保が難しいためです。一方、特定技能では条件付きで訪問介護が可能になりました。
そのため、訪問介護の人材確保を目的とする場合、特定技能の方が制度として適合しやすいといえます。
特定技能とEPA介護福祉士候補者の違い
EPA(経済連携協定)による介護福祉士候補者制度は、インドネシア・フィリピン・ベトナムなどとの国際協定に基づく制度です。目的は、日本で介護福祉士資格を取得する人材の育成です。特定技能との主な違いは次の通りです。
| 項目 | 特定技能 | EPA |
|---|---|---|
| 制度目的 | 人手不足対応 | 資格取得支援 |
| 対象国 | 基本的に制限なし | 協定国のみ |
| 試験 | 技能試験あり | 国家試験合格が必要 |
| 就労期間 | 最長5年 | 資格取得後は継続可能 |
EPAの場合、最終的には介護福祉士国家資格の取得が前提になります。そのため教育期間が長く、採用までのハードルも高くなります。一方で特定技能は、試験に合格すれば比較的早く現場で働くことができます。そのため、即戦力人材の確保を目的とする場合は特定技能が適しているケースが多いといえます。
訪問介護との相性を考える際の比較ポイント
訪問介護で外国人材を活用する場合、制度ごとの特徴を踏まえて検討する必要があります。主な判断ポイントは次の通りです。
- すぐに働ける人材が必要か
- 長期育成を前提にするか
- 訪問介護に配置できる制度か
訪問介護は、利用者宅で単独業務になることが多く、判断力や日本語能力が求められます。そのため、制度選択では現場での実務対応力が重要になります。2025年の制度改定により、特定技能でも訪問系サービスへの従事が可能になりました。ただし、初任者研修や実務経験、同行訪問などの条件があります。
採用担当者としては、
- 自社の受入体制
- 人材育成の方針
- 訪問介護の業務内容
を踏まえて制度を選ぶことが重要です。
特定技能で訪問介護人材を採用する前に確認したい実務ポイント
特定技能で訪問介護人材を採用する際は、制度の最新情報と手続きの順序を必ず確認することが重要です。
2025年の制度改定で訪問系サービスへの従事が認められましたが、運用はまだ新しく、通知・Q&A・様式の更新が続く可能性があります。採用を進める前に確認しておきたいポイントは次の通りです。
- 制度改定が新しいため、公開直前に最新情報を確認する
- 申請手続きの順序を誤らないよう整理する
- 協議会加入や書類提出のタイミングを確認する
- 不明点は公式窓口に確認する
- 制度運用の変更リスクを理解しておく
採用担当者の実務では、「制度の理解不足」よりも「手続きの順序ミス」で手戻りが起きるケースが少なくありません。ここでは、採用前に確認しておきたいポイントを整理します。
制度改定が多い論点は公開前に再確認する
訪問介護における特定技能制度は、2025年春の制度改定によって新たに認められた分野です。そのため、今後も通知や運用ルールが更新される可能性があります。特に確認が必要な情報は次のようなものです。
- 訪問系サービスの運用条件
- 受入事業所の研修要件
- 同行訪問OJTの扱い
- 書類様式の変更
制度の根拠となる通知は、『社援発0331第40号・老発0331第12号(2025年3月31日)』です。
ただし、実務ではこの通知だけでなく、
- 厚生労働省の案内ページ
- Q&A資料
- 協議会の案内
なども併せて確認する必要があります。公開時点の最新情報を確認することが、誤情報を防ぐ最も確実な方法です。
申請順序と書類の最新版を確認する
特定技能の採用では、手続きの順序が非常に重要です。順序を誤ると、在留申請のやり直しが発生する可能性があります。一般的な流れは次の通りです。
- 受入体制の整備
- 特定技能協議会への加入
- 外国人要件の確認
- 在留資格申請
- 受入後の情報登録
特に注意が必要なのは、協議会加入のタイミングです。介護分野では、地方出入国在留管理局への在留申請前に、協議会の構成員となる必要があります。
また、書類様式は更新されることがあるため、古い資料を使わないよう注意が必要です。採用実務では、申請直前に最新版を確認することが安全です。
不明点は公式窓口と専門家に確認する
特定技能制度は、複数の機関が関係する制度です。そのため、不明点がある場合は早めに公式窓口へ確認することが重要です。主な問い合わせ先は次の通りです。
- 厚生労働省(介護分野の制度案内)
- 出入国在留管理庁(在留資格手続き)
- 介護分野特定技能協議会
- 巡回訪問等実施機関
また、実務では
- 登録支援機関
- 行政書士
- 外国人雇用の専門家
などに相談するケースもあります。
訪問介護で外国人材を活用する場合、制度条件と現場運用の両方を理解する必要があります。特に制度改定直後の分野では、公式情報の確認を前提に採用を進めることが重要です。
特定技能の訪問介護でのよくある質問
特定技能外国人は訪問介護で必ず働けますか?
いいえ。特定技能であっても、初任者研修の修了や実務経験などの条件を満たす場合に限り従事可能です。
申請期限はありますか?
特定技能の採用には一律の申請期限はありません。ただし、在留申請前に特定技能協議会へ加入する必要があります。
生活援助従事者研修だけでも訪問介護で働けますか?
いいえ。生活援助従事者研修のみでは訪問系サービスの対象外です。訪問介護には介護職員初任者研修などが必要です。
受入事業所はどのような体制を整える必要がありますか?
訪問介護では、研修、同行訪問OJT、キャリアアップ計画、ハラスメント対策、ICT連絡体制などが求められます。
制度は今後変更される可能性がありますか?
あります。訪問介護への従事は2025年に制度改定されたばかりのため、通知やQ&A、様式などが更新される可能性があります。公開前に最新情報を確認することが推奨されます。
まとめ:特定技能訪問介護人材で人材不足を解消しよう
特定技能制度の見直しにより、訪問介護でも外国人介護人材を活用できる道が開かれました。ただし、誰でもすぐに配置できるわけではなく、制度上の条件と事業所の体制整備が必要です。特に重要なポイントは次の3つです。
- 訪問介護では追加要件がある
- 採用には協議会加入や在留申請などの手続きが必要
- 採用後も研修やOJTなどの運用体制が求められる
訪問介護の人材不足は今後も続くと見られています。特定技能制度は、その課題を解決する有力な選択肢の一つです。ただし制度はまだ新しいため、採用を進める際には必ず最新情報を確認しましょう。厚生労働省や出入国在留管理庁の公式情報を確認しながら、自社に合った受入体制を整えることが、安定した外国人材活用につながります。