- 店舗ラウンダー
ラウンダー巡回有無で15%の差!半年で新チャネルの営業方法を確立させた方法とは?
業種 | 製造(食品・飲料) |
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巡回先 | ドラッグストア |
課題 | 新規販路開拓 |

事例概要
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導入サービス
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業種食品メーカー
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対象チャネル(巡回先)ドラッグストア
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巡回先数160店舗
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スタッフ数3名
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エリア首都圏
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実施期間定期巡回
取り組み前の課題
新販売チャネルの開拓
A社様の商品はあらゆる小売店で販売されていますが、主要な販売チャネルでは、競合各社のラウンダー(フィールドスタッフ)巡回が活発で、日々激しい売り場獲得競争が繰り広げられています。
そのような中でもA社様は主要販売チャネルにおいてトップシェアを誇っており、今後の販売拡大のためには新しい販売チャネルの強化が求められていました。
A社様が新たな売上の柱を作ろうとしていたドラッグストアは、当時より、食品の取扱いを強化し、お客様の来店頻度を高める戦略をとっていました。
しかし、価格プロモーションによる集客が常態化している販売チャネルでもあり、商品を展開拡大しても利益が上がらないのではないかとA社様は考えていらっしゃいました。
FMSに決めた理由
新販売チャネルでの実績とノウハウ
きっかけは、A社様からのお問合せ(当社ホームページ経由)でした。
A社様は、店頭フォローノウハウのない販売チャネルでの売上拡大を実現するため、ラウンダー業者による3~4社のコンペを実施され、最終的に当社を選んでくださいました。
決定理由は、「新販売チャネルでの実績とノウハウ」でした。
巡回実績だけでなく、「現状確認」「新販売チャネルにとっての食品の位置づけの明確化」「具体的な店頭活動の提案」をノウハウとして提供することで、当社を「一業者」としてではなく、新しい販売チャネルでの売上の柱を一緒に構築できる「パートナー」として認めていただきました。
取り組み結果
トライアルでは、下記を指標として取り組みました。
KGI・・・納品金額 KPI・・・①受注/②定番のフェイス拡大/③売り場増設 |
①受注・・・追加受注獲得店舗実績
図1. 追加受注獲得店舗数(月別推移)
②定番のフェイス拡大・・・定番売り場のフェイス拡大実績
表1. 定番売り場のフェイス数比較(活動開始時と6か月後)
カテゴリA | カテゴリB | カテゴリC | カテゴリD | |
駅前(繁華街) | 103% | 101% | 220% | 85% |
駅前(住宅街) | 117% | 82% | 187% | 126% |
郊外 | 109% | 127% | 175% | 133% |
全体 | 112% | 102% | 185% | 125% |
③売り場増設・・・新規売り場獲得店舗数実績
図2. 新規売り場獲得店舗数(月別推移)
巡回開始後6か月間の納品金額
表2. 納品金額昨年対比(6か月間の累計金額)
昨年対比 | |
FMS巡回店舗 | 106.7% |
FMS非巡回店舗 | 91.9% |
総計 | 95.7% |
※FMS非巡回店舗にはA社様営業社員の巡回店舗を含みます。
当初は首都圏の一部エリア企業でのトライアル導入でしたが、半年間の活動実績と納品実績より、今後もこのチャネルでビジネス拡大できるという仮説検証ができたため、1年後からは全国約4,000店舗のドラッグストアを巡回する組織となり、現在も継続してご支援させていただいています。
成功のポイント
1.基本方針のラウンダーへの落とし込み
A社様が目指したい具体的なゴールを共有し、そのために店頭で行うべき重点活動項目を定めました。実施項目があいまいであると、ラウンダーの店頭活動もあいまいになります。項目が多くなると注力項目が不明確になるため、基本方針をシンプルにしました。
そして、ラウンダーへの業務落とし込みに重要なツールである「業務依頼書」は、下記をポイントに誰でもわかるように作成しています。
①業務依頼の優先事項を明確化
②依頼書の書式を統一し、1企業1枚に収め、実施項目を明確化
③5W1Hで内容を具体化
④専門用語は使わない
2.仮説を検証するPDCAサイクル
月に一度、事務局定例会(※1)、スタッフ定例会(※2)の2つの会議を開催し、KPIや店頭活動の状況確認を実施しています。参加者全員がそれぞれの実績を確認して活動の中での課題を共有し、改善案を決定しながら売上に直結する店頭活動を探る、というPDCAサイクルを回し続けることにより、当初掲げていた目標を達成することができました。
※1 事務局定例会・・・クライアントの担当者様とFMS事務局運営担当者が参加する会議
※2 スタッフ定例会・・・ラウンダーを集めた会議。クライアント担当者や営業様もご参加いただいています。
3.活動結果とその理由の明確化
業務依頼事項に対し、「できた」「できない」の結果だけでなく、「実施率」「完了率」「その理由」まで明確にし、成功事例の横展開、非効率な活動の改善を行いました。
A社様の活動では、「1.活動の完了率 2.納品実績 3.売り場箇所数」の3つの項目をメインに、活動と実績が釣り合わない場合は、改善提案をさせていただきました。
また、駅前(繁華街)、駅前(住宅街)、郊外の3つのセグメントに店舗を分類し、活動実績を確認することで、各店舗の特徴や実施すべき活動が見え、業務依頼事項の優先順位や、店頭活動で有効な重点活動項目の設定にも活用し、より費用対効果の高い活動を目指しました。
クライアントからの評価
・常に費用対効果を優先した提案をしてくれる。
・得意先(チェーン)の課題解決を提案してくれる。
・スタッフ管理・教育と事務局の運営体制が整っていて安心して業務を任せることができる。
活動開始から現在に至るまで、毎月の担当者会議、ラウンダーの定例会を通じて、仮説検証を繰り返しながら活動の改善を行っています。安易な人員、巡回店舗数増ではなく、A社様の費用対効果を優先したラウンダーの配置やコールプランの変更など、リソースを最大限に生かした巡回を行っている点をご評価いただいています。また、得意先(チェーン)別に課題解決できている点、得意先別に本部担当者様の意図を汲みとり、最良の方法でラウンダーへ依頼事項の落とし込みが出来ている点もお褒めいただいています。
主要販売チャネルでは自社ラウンダー組織をもっていたA社様は、ラウンダーの管理や教育、支店ごとのエリア統括社様や営業様とのやり取りなど、ラウンダー組織運営のためのお悩みも抱えていました。
当社のスタッフ管理や教育、窓口担当がすべてを取り仕切る運営体制やツールの整備状況をご確認いただき、このチャネルにおいては自社ではなく、継続的にアウトソーシングを活用した営業体制をとることをご判断されました。
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