店舗担当者様に「もっと話したい」と思わせる!アクティブ・リスニングをマスターしよう

会話に自信のない人でも、相手の方から「もっと話したい」と思わせる方法があります。それがアクティブ・リスニングです。「話し上手は聴き上手」と言われるように相手の話に耳を傾けて聴き上手になることで、話し上手な人にも匹敵するコミュニケーション力を手に入れることができます。
アクティブ・リスニングとは、積極的に聴いているということを相手に伝えていく聴き方で、カウンセリングやコーチングでは「傾聴」と呼びます。
アクティブ・リスニングを活用し、さらに店舗担当者様との関係性を深化させていきましょう。
1.アクティブ・リスニングの効果
相手の話をじっくり聴くこと。ただ単にこれだけのことですが、非常に強い力を持っており、人の考えや行動を変化させることができます。
アクティブ・リスニングにより、次の効果が期待できます。
1.相手の心を開かせる
話すことが促進されると、胸のうちに溜まっているものを吐き出すことができるので、気持ちが軽くなります。これをカタルシス効果といいます。この効果により、相手は素直に心を開くようになります。
2.信頼関係の形成
相手に共感が伝わり、信頼関係を築くことができます。
2.アクティブ・リスニングのテクニック
相手の話に耳を傾けているだけでは相手は話をしてくれません。
そこで発話を促進させるアクティブ・リスニングのテクニックをご紹介します。
①聴く態度に注意する
話に興味があることを理解してもらうためには、聴く態度が重要です。この聴く態度が相手の「話そう」という気持ちを左右します。腕組みをしたり、ソワソワしたり、貧乏ゆすりをしたりすることは、話し手にとって話をやめてほしいと言っているようなものなので、注意が必要です。
立って話を聴くときは、背筋を伸ばしつつ、全体的にはリラックスしてください。相手の真正面に立つと緊張やプレッシャーを生みますので、相手の横に並ぶ(例えばいっしょに陳列棚を見ながら会話する)ほうが親密になれます。座って聴くときは、椅子に深く腰掛けて、前傾姿勢で話を聴くようにしましょう。
②うなずきを活用する
発言を促すためにはうなずきを活用しましょう。アメリカの心理学者マタラゾの行なった実験では、うなずくだけで50%も発言量が多くなったという結果が残されています。
人間には、自分の意見が正しいか確認したいという心理があります。自分の話をうなずきながら聴いてもらえると、話し手は「同意してくれている」と感じ、相手は安心して流暢に語り始めます。
③ 相槌を打つ
うなずくことのほか、相槌を打つことで、相手の発言を促進することができます。相槌には次のようなものがあります。
■同意「そうですね」「なるほど、そうですね」
同意されれば話し手は安心し、会話の量が多くなります。逆に否定されると話す意欲は減少してしまいます。
■共感「それはよかったですね」「大変でしたね」
話し手の立場や気持ちになった相槌は「もっと話したい」という気持ちにさせる効果があります。
■促進「それからどうしました?」
この言葉には「その先を聴きたい」という気持ち(同意や共感)が込められています。相手はその先を話したくなります。
■要約「~ということですね?」
区切りのよいところで話を要約することで、話の軌道修正をしたり、相手の頭の中を整理することを手助けしたりすることができます。
■転換「ところで」
同じことを繰り返し話す人に効果的です。聴き手の聴きたい方向へ話を運ぶことができます。
④聴くときは話し手の目を見る
「目は口ほどにものをいう」「目は心の窓」など、「目」はコミュニケーションをとるうえで重要なワードになっています。話を聴く際に視線を相手に向けることで、「聴いていますよ」という意思表示になり、相手の「話そう」という気持ちを促します。聴き手が視線を合わせてくれないと話し手は自分の話に同調していないと考え、不安になりますし、きょろきょろしたり、関係ない方向を見たり、下を向いたままでも、話し手は自分の話に興味がないと感じます。何かをしながら人の話を聴くことなどもってのほかです。「話すときは相手の目を見る」「聴くときは話し手の目を見る」というのはコミュニケーションの基本です。プレッシャーで相手の目が見られないときは、相手の鼻を見みるようにするとプレッシャーはなくなります。
このように、アクティブ・リスニングをすることにより、相手の心を開き、様々な情報を店舗担当者様から引き出すことができます。会話が苦手な人でも、話し上手な人以上に効果的なコミュニケーションができるようになるでしょう。