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コラム

フィールド組織運営
2021.06.30

ラウンダーを外注(アウトソース)するのにかかる費用は?価格相場、内製化との比較や委託会社を選ぶポイントを解説

営業活動にラウンダーを導入したい企業がもっとも気にかかるのは、ラウンダー組織の導入と運営にかかる費用でしょう。
このコラムでは、定期巡回ラウンダーの運営を専門会社に委託する際にかかる費用の項目と、費用の目安を解説します。
また、ラウンダー委託会社に外注(アウトソース)する場合と自社でラウンダー組織を運営する(内製化)場合の比較や、委託会社を選ぶ際のポイントもご紹介します。

目次

ラウンダーを外注するのにかかる費用は、大きくわけて以下の3つです。

・ラウンダーの活動費用
・ラウンダー運営事務局費用
・ラウンダーの活動にかかる経費

ラウンダーの活動費用は、店頭活動を行うラウンダーに支払う人件費です。活動費用は、ラウンダー活動を外注するコストのほとんどを占めています。

ラウンダー活動費用の料金体系

ラウンダー活動費用の料金体系は、1人日単位(ラウンダー1名の1日活動につきいくら)で設定している委託会社が一般的です。そのほか、店舗単位(ラウンダーが訪問する店舗1件につきいくら)で単価を設定している委託会社もあります。
いずれの場合も、ラウンダー活動費用は固定報酬型(※)が一般的です。
※固定報酬型:業務の成果に関係なく毎月決まった金額を支払う料金体系

ラウンダー活動費用の相場

一般的な相場として1日6時間活動(5時間拘束)でラウンダー1人日あたり13,000~14,000円からとなっています。

以下の要素で1日あたりの活動費用は決定されるので、実際には見積りをとってみるのがよいでしょう。

・1日あたりの活動時間
・ラウンダーとの契約形態(業務委託か、契約社員か、派遣か)
・ラウンダーに依頼したい活動内容

またラウンダーを導入したい人数やエリアの規模によってトータルコストは変わってくる可能性もあります。

ラウンダー組織を統括し、ラウンダー活動をサポートする事務局の運営にかかる費用が運営事務局費用です。

ラウンダー運営事務局の業務

ラウンダー運営事務局の業務は、ラウンダーの業務管理だけではありません。ラウンダーが入れ替わっても安定した成果が出せるように業務を「仕組化」し、PDCAサイクルを常に回すことこそが事務局の役割といえます。

ラウンダー活動の成功は運営事務局次第、といっても過言ではないのです。
(参考:5分でわかる!効果が出せるラウンダーの「運営事務局」
ラウンド組織のよくある5つの課題を解決!費用対効果を改善する『理想のラウンド組織』とは?

ラウンダー運営事務局費用の料金体系

ラウンダー活動費用の10%程度をラウンダー運営事務局費用として設定している委託会社が一般的です。
委託会社によっては、事務局費用がラウンダーの活動費用内に含まれているケースもあります。

ラウンダーの活動には以下のような様々な経費がかかってきます。
※活動によって発生する諸経費は外注だけでなく、自社でラウンダーを雇用(内製化)する場合にも同様にかかってくる費用となります。

車両費

車両費とは、活動に車両を使用する場合にかかる費用です。
通常、ラウンダーは自家用車を使用して店舗巡回を行うため、車両維持費や保険料の一部を車両費としてラウンダーに支払います。金額は委託会社の規定によりますが、相場は稼働日1日当たり1,500円前後です。

交通費

ラウンダーの移動にかかる費用が交通費です。

・高速料金
・駐車料金
・燃料費(ガソリン代)
・公共交通機関を利用した際の費用

なお、燃料費は通常、ラウンダー活動で走行した距離をもとに算出します。
委託会社は、効率的に巡回できるようにエリアごとに店舗を分け、近隣に住むラウンダーを担当させます。そのため、移動にかかる費用を抑えることができます。

報告システム利用料、通信費

ラウンダーからの報告を迅速に集計・分析するためのシステムが活動報告システムです。ラウンダーからの報告をタイムリーに把握・分析する活動報告システムがあるからこそ、PDCAサイクルを円滑に回し活動の費用対効果を高めることができます。

ラウンダーの専門会社は各社とも独自の報告システムを保有しており、ラウンダー運営を外注する場合、そのシステムを利用する料金が発生します。

・システム構築費

活動報告システムを企業ごとに設計・構築するための初期費用です。
ラウンダーの報告内容は企業や活動目的によって異なるため、オーダーメイドでシステムを構築しています。

・システム利用料

一般的にはシステム利用料として毎月一定金額が請求されますが、事務局手数料に含んでいる場合もあります。

・通信費

システム利用料とは別に、ラウンダーが使用する活動報告用端末(携帯やタブレット)の通信料が毎月かかります。

その他の経費

ラウンダーへ販促物や資料を送付する際の発送費用や、売り場の装飾を行った際の装飾費用など店頭活動にかかる費用は基本的に実費請求となります。

事務局運営費や報告システム利用料といった外注した場合にかかる費用を見ると、自社でラウンダーを組織化したほうが安上がりだと感じるかもしれません。
しかし、表面的な費用だけで判断するのは危険です。

ラウンダー組織を自社で組織するか/外注するかは、以下の判断基準をもとに総合的に検討することをおすすめします。
(参考:成功事例から学ぶ。ラウンダーを外注する前に知っておくべき3つの検討要素(後編)

ラウンダー運営に関わる業務プロセスが社内で実行できるか

「ラウンダー外注費用2 ラウンダー運営事務局費用」の章でご説明した通り、ラウンダー活動の成果はラウンダー組織の運営次第で大きく左右されます。

・ラウンダー活動の標準化・組織化
・ラウンダー活動を常にPDCAサイクルを回しながら管理する

社内に上記のノウハウがあるかどうか、が重要な判断基準となるでしょう。
特にラウンダーの採用・管理・育成のノウハウがない企業では担当する社員が対応に苦慮することも少なくありません。

委託会社に外注すれば、ラウンダー組織を短期間で立ち上げることができ、さらに運用開始直後からスムーズに成果を上げられるメリットがあります。

見えないコスト

ラウンダー運営の経験を持つ社員を中途で採用するなどして社内でノウハウを持てたとしても、ラウンダーを組織し運営するのに必要な要員や人的リソースを確保できるかという問題もあります。

ラウンダー運営に必要な業務量として、当社の平均的な数値をご紹介しましょう。ラウンダーの運営には、スタッフのマネジメント業務、事務局業務のほかに、給与精算や報告システム管理などの事務業務も多数発生します。それらの業務をすべて足し合わせた場合、ラウンダー5名を管理するのに、ラウンダー専門会社の社員1名の約40~50%のリソースを必要とします(※)。
※実際は複数の社員が関わるため、全業務に関わる複数社員の必要リソースを合計し、社員1名分のリソースとして変換した数値となります。

ラウンダー運営が未経験の人であれば、想定以上の業務量に本業を圧迫したり、ラウンダー運営のための社員を増やさざるを得なくなったりするおそれがあります。

また、自社でラウンダー組織を運営する場合は、スタッフの募集から始めなければなりません。スタッフの、新規募集時だけでなくコンスタントに求人広告費用が発生すると見込んでおくべきでしょう。

ラウンダー導入を内製するか/外注するかは、ぜひ上記のような見落としがちな費用も含めたトータルコストで比較をしてみてください。委託会社に外注するほうが総合的にはコスト減になり、現場の負担も少ない場合が多いのです。

余剰人員を抱えるリスク

ラウンダー組織を外注するメリットのひとつに、「人件費=固定費」を「外注費=変動費」に移行できる点があげられます。

容易に削減できない人件費は、売上が低迷した際には会社の経営を圧迫しかねません。市場の変化や景気変動などの理由でラウンダーを撤退すべき状況になったとき、自社雇用のラウンダーは余剰人員となり事業撤退後も負担が大きいでしょう。

とりわけ、新規分野参入時や期間限定のプロジェクトなど、先が読めない状況では、ラウンダー雇用のコストを外注で変動費化しておくほうが安全といえるでしょう。

ラウンダーの外注(アウトソース)を決定した場合、ラウンダー委託会社はどのような点に注意して選定するべきでしょうか。

金額はもちろん重要なポイントですが、金額だけで判断するのは危険です。とりわけ、他社よりも「かなり安い」場合は要注意です。
ラウンダーの外注費用はラウンダーの活動費=人件費が大半を占めます。ラウンダーの報酬を低く抑えて見積もり金額を下げている場合、スタッフのクオリティが低かったり、スタッフが定着せず業務の質が安定しなかったりする例が見受けられます。

委託会社を検討する際に注意すべき点を以下にまとめました。

依頼したいエリアに対応しているか?エリア拡大に対応できるか?

スタート時のエリアに対応しているだけでなく、業務が好調でエリアを拡大したい場合にどこまで対応できるか確認しておきましょう。

委託会社の支社(支店)数は目安のひとつですが、支社はなくとも社員やスーパーバイザーが常駐して活動フォローを行っているケースもあります。正確な対応可能エリアは実際に問い合わせて確認するのが確実です。

自社と同じ業種や訪問対象の業態(店舗)で活動実績があるか?

依頼したい業種・業態での実績の有無、活動の継続年数、活動の成果は最低限確認が必要です。

また、狭い分野に限定せず幅広い業種・業態で実績がある委託会社はノウハウが豊富といえます。豊富な実績から的確なアドバイスや新しい提案を期待できます。

運営事務局の機能と業務品質

実際に店舗を巡回するのはラウンダーですが、ラウンダーを統括する運営事務局の品質によっては「きちんと訪問はしているのに成果が上がらない」という事態も起こりえます。

・運営事務局が行っている業務内容はどのようなものか?
・運営事務局の業務品質はどうか?

を確認しましょう。

運営事務局の主要な業務は以下の①~④(※)です。これらの基本業務を行っているかどうかは最低限確認することをおすすめします。
※事務局の基本業務については下記コラム内でより詳しく解説しています。
(参考:5分でわかる!効果が出せるラウンダーの「運営事務局」

なお、運営事務局が行っている業務の品質をチェックするポイントは以下の通りです。

1.業務設計

✔ラウンダー導入における目的(KGI)達成に向けたKPI、活動内容の設計を支援してくれるか?
✔設定したKPI、活動内容の進捗確認、効果検証を行うための報告項目の設計ノウハウがあるか?
✔報告システムの機能や操作性はどうか?

2.業務マネジメント

✔事務局の運営体制はどのような形か?また、対クライアント、対スタッフとの連携フローはどのような形か?
✔プロジェクト遂行に必要なスタッフの人材要件を設定し、合致する人材を採用するためのノウハウはあるか?
✔スタッフの育成、人材定着を図るための仕組み、ノウハウはあるか?
✔スタッフへの業務進捗確認フローやコミュニケーション方法はどのようなものか?

3.効果検証

✔ラウンダー活動の効果検証を行う仕組み、ノウハウはあるか?
✔実績数値のみならず、多角的な視点で活動状況を判断する知見があるか?

4.改善アクション

✔ラウンダー活動の成果を高めるための改善アクションを提案してくれるか?
✔より費用対効果の見込める訪問先を提案してくれるか?

ラウンダー組織を外注する際にかかる費用と、内製化/外注の検討ポイント、ラウンダー委託会社の選び方をご紹介しました。

ラウンダー組織は、運営の仕方によって得られる成果が大きく変わります。ラウンダーの外注は内製化に比べると一見割高に見えますが、専門会社に依頼するメリットは少なくありません。
良い委託会社は、課題がある場合はその原因を迅速に把握して改善に努め、成果が上がっている場合は成功事例を横展開し、さらに効果を高めていきます。

この記事でご紹介したポイントに留意すれば、最善の委託会社を選ぶことができることでしょう。