5分でわかる!効果が出せるラウンダーの「運営事務局」
ラウンダーや営業代行を営業活動の手法の一つとして取り入れ、継続的に活動をするには、業務設計(仮説立て)や現場の状況把握、効果検証、課題の発見と改善のPDCAサイクルを回すことが大切です。
過去の経験が豊富で優秀な人材がいるからといってスタッフ任せの活動にしてしまうと、活動をする人によって効果が変動するような属人的な組織になってしまいます。
人に依存せず、ラウンダー組織のパフォーマンスを高めるには、ラウンダーの活動を標準化、組織化し、PDCAサイクルを回すことのできるサポート組織の役割が重要となります。
今回は、ラウンダー組織をサポートする運営事務局についてご紹介いたします。
※本コラムでは、すべての分野において営業社員に代わって現場巡回するスタッフの総称として「ラウンダー」という表現を使用しています。
ラウンダーのサポート組織「運営事務局」とは
ラウンダーや営業代行の導入を決め、いざ組織を作ろうとすると、下記のようなさまざまな課題や疑問が発生してきます。
・ラウンダーと営業社員の業務のすみ分けをどのようにすればよいのか
・現場の状況をどう把握していけばよいのか
・ラウンダーから上がってきた声をどのように活かせばよいのか
・どのようにラウンダーを管理すればよいのか
しかし、この課題や疑問を無視して、とりあえず営業経験のある人材を採用し、ラウンダーによる営業活動を開始すると、思っていたような効果が出ず、「ラウンダーの導入は失敗だ」「費用対効果が合わない」などの意見が社内からでてきてしまうこともあります。
ただ、これは費用対効果が合わなかったのではなく、費用対効果が出るラウンダーの活用方法ができていなかったにすぎません。ラウンダーを営業活動に取り入れ、継続的に費用対効果を見込んだ運営を行うためには、ラウンダーをサポートする運営事務局を作り、組織化することが大切です。
ラウンダーの運営事務局で実施する業務
ラウンダーを活用し、効果を上げるためには、営業活動に付随するさまざまな業務への対応が必要不可欠です。ここでは主な運営事務局業務についてご紹介します。
下記図の赤枠の部分は、運営事務局の基本業務になります。
①事前設計(営業プロセスの設計から訪問先選定など)
売上や目標数字などのKGIに対して、仮説を立て、それを実現させるためのKPIやラウンダーの活動項目の設定などを行います。
また、訪問先選定も費用対効果を出すための重要な要素です。どのような訪問先でどのような活動をすると、費用対効果を最大化することができるかの仮説を立て、訪問先を選定します。
この事前設計の項目を怠ると、以下に続く全ての工程において最大のパフォーマンスを発揮できなくなってしまいます。
②インフラ構築(報告システムやナレッジデータベース構築など)
上記で立てた仮設に対し、活動した内容を検証できるように報告項目を設定してシステム化します。
ラウンダーによる効果を検証するには定性情報だけでなく、定量情報を蓄積することが必要です。
訪問先情報や訪問先特性も蓄積するシステムを作ることで、ラウンダーの提案業務や効果検証、訪問先の見直しに役立ちます。営業の販売戦略の立案にも活用できるでしょう。
③組織構築(マニュアル作成からリクルート)
ラウンダーの業務やラウンダー組織の運営にかかわる業務を組織化して、各種マニュアルを作成します。
ラウンダー個人のスキルだけに頼らず、現場で確実に依頼を実施するためには、業務依頼書の作成がキーになります。
また、ラウンダー組織に関わる関係者が誰でもわかるように業務フローを整理してマニュアルを作成することや、業務のために必要な各種ツールを作成することも必要です。
そして、構築する組織に合わせた運営メンバーをそろえ、要件定義にあった人材(ラウンダー)を採用します。
④業務マネジメント(進捗管理から人材育成)
ラウンダーのパフォーマンスを最大化するためには、スタッフマネジメントがとても重要です。
ラウンダーのフォロー役としてエリアマネージャーやスーパーバイザーを配置し、現地で活動するラウンダーへの業務依頼内容の落とし込み、定例会の開催、業務進捗管理、スタッフのモチベーション管理を実施します。
また、継続的な研修実施、同行や定期的な育成プログラム、スキルを可視化する仕組みづくりなどで人材育成を行います。
課題はスキル?モチベーション?具現化率を高める『ラウンダー育成』のポイント
会議を変えれば、結果が変わる。ラウンダー活動で結果を出す会議運営とは。
⑤効果検証・ナレッジ化(営業活動の可視化から成功事例の形式値化)
①~④を実行したら、ラウンダー活動がどのような効果をもたらしているかの検証が必要です。
ラウンダーの活動報告内容を分析し、検証結果をもとに、KGI達成に向けて、成功を横展開するための仕組みづくりを行います。①で設定したKPIや活動項目で効果が出ない場合は、要因を分析して業務設計の修正などを行い、目標到達、費用対効果の最大化を目指します。
①②③は開始前だけの業務ではなく、効果検証を踏まえて何度も繰り返し修正していく必要があります。
ラウンダーは内製かアウトソースか
ラウンダー組織を運営する際に運営事務局が必要だということはご理解いただけたかと思いますが、社内でラウンダーの組織化をしようとすると、新たな問題が発生することもあります。
・営業業務は営業所ごとの管轄なので、全国をまとめられない
・ラウンダーを活用して外営業の仕事が減ったと思ったら別のところ(ラウンダー管理の内勤業務など)で業務が増えてしまった
・組織管理がうまくいかない
・スタッフの採用やラウンダーからの問い合わせ対応などに苦労する
上記のような不安要素がある場合は、内製化して効果が出るまでの時間や労力を考えると専門の知識をもった会社にアウトソースするほうがメリットは大きいでしょう。
ラウンダー専門の会社に委託することで、今まで営業社員が実施していた外の営業活動をラウンダーに置き換えることに加え、ラウンダー組織の事務的な作業や、組織全体のデータの蓄積や検証なども手を煩わせることなく実現することができます。
特に、ラウンダーの採用や管理、育成は、営業社員が今まで対応してこなかったであろう業務のため、対応に苦労することも少なくありません。
アウトソースなら、対応に慣れた専門家に依頼でき、遠隔でコミュニケーションがとりにくいエリアについても安心して業務を依頼することができます。
成功事例から学ぶ。ラウンダーを外注する前に知っておくべき3つの検討要素(前編)
まとめ
ラウンダーや営業代行を取り入れることは、営業活動の効率化にとても効果的です。その反面、効果を出すためにはラウンダー組織の運営、管理を行い、PDCAサイクルを回し続けることが必要となってきます。
ラウンダー組織の運営に重要な要素を整理し、運営事務局を作って安定したサポート体制をとることが費用対効果の高い営業活動につながるでしょう。