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陳列・VMD
2017.06.06

売上アップのPOPデザイン術!「統一感」で魅力的な売り場を作ろう

売上アップのPOPデザイン術!「統一感」で魅力的な売り場を作ろう

売り場環境に合わせたPOPの使い分けとお客様の心に響くキャッチコピーの作り方について前回までのコラムで解説してきました。次に考えるポイントは、こうして丹念に作られたPOPが、売り場の中で埋もれないための工夫です。

今回は、複数のPOPを最適に設置し、売り場全体に統一感を出すことで、売り場の注目率を上げる方法をご紹介します。

目次
これ1冊でわかる 陳列・VMDハンドブック
コラムで人気の陳列・VMD記事。 数ある記事の中から各記事のポイントを抜粋して、ハンドブックにま…

量販店の売り場では、多くの商品とともに数多くのPOPが目に飛び込んできます。

大量のPOPが乱用されている売り場では、情報量が多くお客様の目線はあちこちに移動するので、本来伝えたい商品の価値が訴求できていないこともあります。
こうしたPOPの激戦区でお客様に目をとめてもらう売り場にするためには、どのような工夫をすべきなのでしょうか。

売り場イメージ

Photo by Walmart– Walmart Broadens Product Assortment and Reintroduces Items with “It’s Back!” Tags

以前のコラムで、商品のリピテーション陳列についてお話ししました。リピテーションのポイントは、同じ形や色、サイズのものを連続して陳列することで、小さな商品であっても大きな塊に見えるようになり、情報量の多い売り場での存在感が向上することでした。

この「大きな塊に見せて、売り場の存在感を上げる」という考え方は、POPでも応用できます。使用するPOPに「統一感」を出すことで、同じグループであることを一瞬で理解させ、売り場の中で該当商品のブランドイメージを強く訴求することができます。

具体的にPOPデザインの統一感を出すためには、次の3つのポイントを意識することが重要です。

POPデザインに統一感を出すためのポイント

1.形・サイズ :POPの形状やサイズを、商品カテゴリーごとに統一する
2.カラー   :POPに使用するカラーを統一する
3.フォント  :POPに使用する文字フォントをブランドイメージにあった書体で統一する

POPを使用して売り場の注目率を上げるためには、POPデザインの統一だけでなく、POPを「どのように設置するか」という設置方法にも気を配ることを忘れてはいけません。
POP設置方法のポイントは下の表のとおり8つあります。

表1

No 項目 ポイント
分類設置 商品バリエーションの大・中・小の分類(カテゴリー)に沿って設置されているか
適量 伝える情報やPOPの数量は適量か
視認性 POPは見えるように設置されているか
POPで商品を隠していないか
グリッドライン POP設置位置のタテ・ヨコのラインは揃っているか
適材適所 販促ツール・接客等とPOPが連携されているか
目的に合った種類のPOPが最適な場所に設置されているか
POP設置用具  使用する設置用具が統一されているか
 クリンリネス  はがれ、よじれ、汚れ、色あせはないか
 新旧POP  古いPOP、期限切れのPOPはないか

特に優先度が高いものが次の3つです。

①分類設置:どこに何が置いてあるかをわかりやすく伝えるため、商品バリエーションの大・中・小の分類(カテゴリー)に沿ってPOPを設置します。
例えばフライパンの場合、以下のような分類となります。
大分類:商品名・ブランド名(例: ダイヤモンドコート シリーズ)
中分類:商品バリエーション(例:30cmフライパン、深型フライパン)
小分類:カラーバリエーション(例:赤)

②適量:POPの数量や掲載されている情報量を、売り場環境に適した「量」に調整します。

③視認性:POPが隠れていたり、逆にPOPが商品を隠してしまっていたりしていないかを確認しましょう。

売り場の統一感を出すために何より重要なことは、売り場作りに関わる人への「POPルールの徹底」です。商品がお客様の手に取られるほど陳列は崩れていくので、こまめに手直しが必要となります。この時、人によってPOPや売り場作りに対する認識がバラバラだと、せっかく考えた効果的なディスプレイが台無しになってしまいます。

メーカーの営業担当者様やラウンダー(フィールドスタッフ)など皆に共通したルールがあれば、誰が手直しをしても元の状態に戻すことが可能です。下のイラスト(図2)のようなメーカーオリジナルのPOPデザインや設置に関するルールブックを作成することで、売り場づくりに携わる人の経歴やスキルに関わらず、統一感を持たせることができます。
イラストを交えて詳細にわかりやすく作成することが重要です。

図2
POPのデザインルールブック例

今まで3回に渡ってPOPの種類の使い分けPOPの文章の書き方 、POPのデザインと設置の仕方とお話ししてきました。

最後に、当たり前ながらもお伝えしたいのは、どれだけ素晴らしいPOPでも、どんなに見映え良く設置されていても、最後に手に取られるものは「商品」でなければならないということです。まれに、あまりにPOPに力を入れすぎた結果、商品よりもPOPが目立っている売り場や、商品以上の効能をアピールしているPOPが存在することも事実です。
主役はあくまで商品。商品が売れるように、バックアップするための脇役ツールとしてのPOP。この関係を崩さないようにすることが、正確に、お客様への価値をアピールができる「買い場」の条件でしょう。

良い売り場に、悪い売り場。こうした売り場の評価には、はっきりとした基準を設けなければ、その効果検証も、成功事例の横展開も難しくなってしまいます。

次回は、正しい売り場の診断と、社内での情報共有に役立つ「売り場の診断方法」と「診断基準」について、フレームワークを織り交ぜながらお話します!

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