店舗ラウンダー・店舗巡回のFMS field markting system 株式会社フィールドマーケティングシステムズ
陳列・VMD
2016.04.05

売上が倍!その売り場で行われた、「シンメトリー陳列」ってなんだ!?

売上が倍!その売り場で行われた、「シンメトリー陳列」ってなんだ!?

美しいディスプレイや、目に留まりやすい陳列など、お客様に支持される売り場にはどのような共通点があるのでしょうか。
以前ご紹介した、三角形を意識した手法「トライアングル陳列」も工夫の一つですが、今回は「左右対称」の効果について考えてみたいと思います。
売上が倍になったというあるメーカーが行ったディスプレイは、美しく左右対称に演出された「シンメトリー陳列」でした。

目次
これ1冊でわかる 陳列・VMDハンドブック
コラムで人気の陳列・VMD記事。 数ある記事の中から各記事のポイントを抜粋して、ハンドブックにま…

「美しくなりたい」という願望はいつの時代も絶えることがありませんが、「美」に近づくためのヒントは少しずつ得られてきています。

ロンドンのある研究者は、コンピューター解析によって世界一美しい顔の要素を抽出し、その値から理想の顔を描き出しました。そして、「世界一美しい顔」に選ばれたのは、ハリウッド女優アンバー・ハードの顔で、彼女のおでこの広さ、鼻の高さ、眉の位置など、その91%が理想とマッチし、完璧なほどに左右対称であることが特徴だそうです(※1)。

私たちは人の顔だけでなく、左右対称なものに美しさや心地よさを感じやすいことがわかっていて、自然界では蝶やヒマワリ、人工物ではインドのタージ・マハルやエッフェル塔などが挙げられ、またベンツやマクドナルドなどの企業ロゴが左右対称で描かれているのも、印象を高める効果を狙ったものだと言われています(※2)。左右対称の例

Photo by Claudio Accheri – Taj Mahal – Agra, UP, India

左右対称の状態を「シンメトリー」と言いますが、たとえそれが売り場だとしても、私たちはシンメトリーな売り場に対して好印象を持ち、惹かれやすいことに間違いはなさそうです。

アロマキャンドルを販売するあるメーカーは、量販店のエンドコーナーで下のイラストのような「シンメトリー陳列」を行った結果、それまでの倍以上の売上を達成することができました。

このディスプレイでは、縦の中心線を境にして左右に、同じ形、同じ大きさ、同じ数の商品をディスプレイすることで、お客様から見て美しく、また目に留まるシンメトリー陳列が施されています。
また、この陳列のポイントは、一つの商品だけではなく、色違いのラインナップを並べているにも関わらず、シンメトリーにすることで雑多な感じがなくなり、安定し、まとまった印象に仕上がっているところです。

芳香剤売り場でのシンメトリー陳列

売り場や商品をより美しく見せるためのシンメトリー陳列は、左右対称の作り方によっていくつかの
パターンに分けられます。

下の写真のようにディスプレイを一つの塊にし、その中で左右対称を作り出すパターンをシングル・シンメトリーと言います。
シングル・シンメトリーはその名前の通り、一つのタイトな範囲の中で左右対称を演出するため、表現がシンプルでわかりやすく、売り場作成も比較的カンタンに行えることが特徴です。
塊が一つであることから、比較的小さめのスペースやコンパクトな演出に適している方法と言えます。

このパターンにさらに安定感や信頼感を増したい場合は、全体を三角形にしたトライアングル陳列で左右対称の陳列を行うと効果的です。

シンメトリー陳列とトライアングル陳列の組み合わせ

Photo by lkinnison– Displays

左右対称になる塊が2つで構成されるパターンをツイン・シンメトリー、それ以上の塊で作られる場合をマルチ・シンメトリーと言います。

下の写真のように、左右対称の状態を、距離を置いた2つ以上の塊によって作り出すため、カウンター、ショーケースなどの幅広のスペースで演出する場合や、ワイド展開によってダイナミックな演出を行いたい場合に有効なパターンです。

さらに統一感を出し、インパクトを出したいときには、それぞれの塊の色や形などを規則的にくり返すリピテーション陳列を取り入れることで、帯状に長く、見た目に訴える演出を加えることもできます。

シンメトリー陳列とリピテーション陳列の組み合わせ

Photo by Al_HikesAZ– Stuart Weitzman Store display – Eaton Centre – Toronto

ところで、私たちは、たとえ左右が対称でないものであっても、規則性のもとに並べられたものを見ると、それをシンメトリーなものとして錯覚することがあります。
この錯覚は売り場陳列にも応用できるもので、シンメトリー陳列は必ずしも同じ形、同じ色の商品で構成する必要はなく、異なるラインナップや複数のバリエーション商品でも可能です。

例えば下のイラストのように、陳列の配置や向きなどを工夫することによって、美しく、まとまった印象を持たせることができます。
売り場の美しさを決めるのは、完全に同じかどうかではなく、「お客様から見て、左右対称に見えるかどうか」が重要です。

シンメトリー陳列のバリエーション

数ある陳列ワザの中でも、シンメトリー陳列は実施前後の違いがはっきりと目に見えてわかる手法の一つです。
その上、カンタンで、時間もコストもかからないため、ディスプレイがマンネリ化してきたときや、少ない労力で見映えを変えてみたいときなどにおススメです。

ほんの少し陳列に手を加えるだけで、お客様の反応が大きく変わってくる、こうしたVMDの力をきっと実感していただけるはずです!

※1 引用元:http://metro.co.uk/2016/07/14/this-is-the-most-beautiful-face-in-the-world-according-to-scientific-research-6007019/
※2 引用元: https://www.smashingmagazine.com/2015/06/design-principles-compositional-balance-symmetry-asymmetry/

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