店舗ラウンダー・店舗巡回のFMS field markting system 株式会社フィールドマーケティングシステムズ
陳列・VMD
2016.12.01

フェイシングで差別化!陳列のコツとくくりの効果【売り場づくり】

フェイシングで差別化!陳列のコツとくくりの効果【売り場づくり】

売り場つくりを始めるにあたり、最初に手をつけるべきテーマの設定と、商品の陳列量について説明してきました。これから始まる陳列作業でキーとなるのは、いかに商品が見やすく、特長が伝わるように並べらているかどうかです。

今回ご紹介するVMD手法、商品をカテゴリーごとにグルーピングする「くくり」、そして商品の顔を見せるように並べる「フェイシング」で、理想の売り場へと近付けていきましょう!

目次
これ1冊でわかる 陳列・VMDハンドブック
コラムで人気の陳列・VMD記事。 数ある記事の中から各記事のポイントを抜粋して、ハンドブックにま…

情報量が多い現代、情報が整理されていないごちゃごちゃとしたデザインのホームページやチラシは消費者から見向きもされません。現代におけるデザインの使命は、掲載される情報をいかにわかりやすく整理し、見やすく表現できるかということに尽きます。情報を種類ごとに塊にすることで見やすさがつくられます。私たちは、境界線や隔たりによって塊が分けられていると、情報がわかりやすく整理されていると感じます。

くくりの活用例

Photo by Serge Kij– Streak – Responsive WordPress Theme – Tablet 2

整理された情報を視覚的にわかりやすく伝えるという使命は、売り場づくりにも当てはまることです。商品が雑多に並んだ売り場よりも、商品同士の境目がはっきりとわかる売り場の方が、商品情報が伝わり、お客様に選ばれやすくなるということは簡単に想像できます。
リピテーション陳列シンメトリー陳列トライアングル陳列といった、多数の商品を一つの塊として演出する方法を過去のコラムでご紹介しましたが、「くくり」は、それら塊となった商品をさらにカテゴリーごとにグルーピングし、境界をはっきりとさせ、おもわず手を伸ばしてしまうような売り場を可能にします。

くくりには、「水平くくり」、「垂直くくり」、「ブロックくくり」の3つの種類があります。

 

水平くくり

文字通り水平方向にグルーピングを行うのが「水平くくり」です。

図1で日用品メーカーが行った陳列では、各段に異なるラインナップを陳列しながらも、それぞれを隙間なく陳列することで、面としてアピールを高めることに成功しています。

図1
水平くくり

 

垂直くくり

図2のように縦方向でグループを作る方法を「垂直くくり」と言います。
アイスメーカーの例では、フレーバーごとに規則性のあるリピテーション陳列を行うことで、売り場全体を目立たせることができています。また、陳列ケース周辺をPOPで装飾することで、さらに存在を大きく見せる演出を行っています。

図2
垂直くくり

 

ブロックくくり

「ブロックくくり」は、複数の商品を水平・垂直の両方向に塊としてグルーピングする方法です。
製紙メーカーが行った図3のブロックくくりでは、4つの商品の存在がはっきりとわかります。ブロックくくりは、商品の塊そのものがくくりとなるため、棚数や商品の種類などが変動する場合に融通をきかせやすいという特長があります。

図3
ブロックくくり

また、「くくり」によるグループをより明確にさせるためには、商品を何も置かないネガティブスペースを活用することが有効です。

「くくり」によって商品ごとの境界がはっきりしたところで、さらに一目で商品の特長を理解してもらうためのワザが、「フェイシング」と呼ばれるVMD手法です。お客様に対して商品のフェイス(顔)をどのように見せるかのことをいい、商品の正面を見せるように陳列する「フェイスアウト」と、側面を向けて並べる「スリーブアウト」という2つの方法があります。

PC用のソフトウェアを販売するメーカーは、それまでパッケージの側面を見せて並べるスリーブアウトのみで陳列(図4:BEFORE)を行っていましたが、お客様の目に留まりやすい棚上段の商品をフェイスアウトで大きく見せるように陳列し、下段はラインナップを見せるためにスリーブアウトで側面を見せて陳列(図4:AFTER)を行いました。その結果、注目を集め、さらに各商品の特長が伝わりやすい流れが売り場にでき、商品の回転率が向上したそうです。

図4
フェイスアウトの例

フェイシングの際に、どの向きで商品を並べるかは、以下のポイントを参考にしてください。
・ブランドのマークやロゴが見えるか
・商品固有の形やデザインがわかるか
・商品の色や柄がわかるか
・商品の機能がわかるか
・商品のアピールポイントがわかるか

今回ご紹介した「くくり」によって商品の場所に気付いてもらい、「フェイシング」によって商品の特長に関心を持ってもらう。こうした方法は商品陳列そのものを工夫することでアピール力を高めようという試みになります。しかし、実際の売り場では、陳列の力だけでお客様の目線を誘導することが難しいのも事実です。
そこで出番となるのが、言わずと知れたPOPです。

次回は、POPがもつ4つの役割と、その使い分けについてお話しします!(詳細はこちら

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