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ラウンダー・営業代行
2024.07.18

営業部門でのBPO(アウトソーシング)導入の失敗要因と回避策|実例を交えて解説

営業部門でのBPO(アウトソーシング)導入の失敗要因と回避策|実例を交えて解説

人手不足・労働力不足が急速に進行する昨今、日本企業においてもBPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)の利用が加速しています。経理や人事といった間接部門だけでなく、営業部門においてもBPOの活用を検討する企業様が増えていることは、当社へのお問い合わせの増加でも実感しているところです。
しかし一方で、
・企業の利益を担う営業部門でBPOを導入するのは不安だ
・以前にBPOを導入したがうまく機能しなかった
という懸念の声があるのも事実です。BPO導入が失敗するには必ず理由があり、その原因を事前に潰すことで成功に導くことが可能です。
そこでこのコラムでは、BPOの導入が失敗する原因や、BPOの失敗を回避する方法について、具体的な事例を用いて解説します。
BPOの導入を成功させたい企業様はぜひご一読ください。

目次
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多くの企業様の声を総合すると、BPOが失敗したケースでは以下のような問題が見受けられます。

導入推進部門と現場担当部門の間で認識のズレが生じる

まず多いのが、BPO導入を推進する部門と、実際の業務を担当している部門の間でBPOを導入する目的の認識がずれているケースです。この問題は、本社や経営陣の主導でBPO導入を決定した場合に発生しがちです。

BPOを導入して業務の効率化を図りたい本社・経営陣に対し、現場がその目的や成果を理解・納得していない場合、BPOの成功は困難でしょう。現場から「聞いていない」「アウトソーシングスタッフには自分たちの仕事をこなせない」と反発が起こり、最悪の場合はBPOの計画が頓挫するおそれもあります。

担当する業務に対して認識のズレが生じる

BPOがうまく行かなかったケースでは、アウトソーシングスタッフと社員の業務が重複したり、逆に、どちらの担当か未決の業務が発生して支障が生じるケースも見受けられます。これは、スタッフの業務内容を決める際に依頼元企業の関与が薄かったり、委託企業に丸投げしたりした場合によく起こるトラブルです。

このようなケースでは、「社員の仕事にスタッフが無駄に関わってきて迷惑」「スタッフがやるべきことをやっていない」などの不満が現場に蓄積し、思うような成果を上げることができません。

属人性が高い業務を標準化せずに外注する

業務の進め方を理解しているのが担当社員だけであったり、仕事の成果が社員のスキルや経験に左右されたりする属人性の高い業務では、そのままBPOを導入すると失敗するおそれがあります。これは、専門性が高い業務や難易度が高い業務だけでなく、本来BPOに向く業務でも起こりうるので注意が必要です。

BPOでは社員ではない外部のスタッフに業務を外注するため、社員が長年積み重ねてきた経験や知識が不可欠であったり、マニュアル化や標準化ができていない業務は、そのまま外注してもBPOはうまく機能しないでしょう。

専門性の高い営業活動を外注する

営業部門におけるBPOでは、資格が必要な業務や高度な技術・知識が必要な業務など、専門性が高い営業活動の外注は難易度が高くなります。

資格が必要な業務や高度なスキル・知識が必要な業務を社員と同等のレベルでこなせるスタッフを確保するのは至難の業です。さらに、スタッフだけでなくBPO企業にも業界や業務に関するノウハウや理解がないと、BPOの運営がうまく行かず失敗する可能性が高いでしょう。

ただし、専門性の高い業務すべてが外部委託できないというわけではありません。業務内容を細分化し、高度な知識や資格が必要な業務とそうでない業務を切り分け、一部の業務を委託することで業務の効率化を図ることは可能です。

参考事例:業務分業によりMRの1/3のコストで採用率8%UPを実現!医療施設専門ラウンダー組織化のポイントとは?

BPOの導入を検討したにもかかわらず中止に至ったA社様の例をご紹介します。

金融業界で専門性の高いサービスを提供しているA社様。営業部門の働き方改革を推進するため、BPOの導入を検討していましたが、導入を推進していた本社サイドと現場の営業部門との間でBPO導入の認識やニーズがマッチしていませんでした。

本社サイドは、営業の業務を部分的にアウトソーシングすることで社員の負荷軽減につなげようと考えていました。一方で営業部門では、社員が行っている業務全般を外注したいと考えていたのです。

もし、社員同様に業務全般をアウトソーシングする場合は、A社の新入社員同様3~6カ月の研修が必要となります。社外のアウトソーシングスタッフに同等の研修を行うことは困難であったため、BPOは計画段階で中断せざるを得ませんでした。

A社様の事例では、

・本社と現場である営業部門の認識がすれていたこと

・社員と全く同じ業務範囲(難易度の高い業務)をそのままアウトソースしようとしたこと

の2点が失敗の原因といえます。

ここで注意したいのが、専門性の高い業務だからBPOが導入できなかったわけではない、という点です。導入前の構想や準備を正しく進めれば、専門性の高い業界や業務においてもBPOの導入は十分可能であり、成功実績も多いのです。

BPOの導入が決定したなら、計画が頓挫したり運営開始後にトラブルが続いたりするのを回避して想定通りの成果を上げたいものです。

ここでは、BPOの導入で起こりうる失敗を回避する方法をいくつかご紹介します。

導入推進側と現場側で導入目的の認識を合わせる

BPOの導入目的や目指すゴールについて、社内の認識を統一させましょう。これは、BPO導入の大原則といっても過言ではありません。導入推進部門が独善的にBPO導入を進めるのではなく、現場や関連する部門全体で同じ目標に向かう体制を作ることが重要です。

BPOを導入すると、社員がやっていた業務をアウトソーシングスタッフが担当するようになるなど、体制や業務の流れが大きく変わります。そのため、現場が協力的でなければ、効率的な業務フローを構築することは困難です。現場がBPOの導入目的を理解していれば、業務上の変更にもより理解を得やすくなるでしょう。

BPOのコスト削減や業務効率化といったメリットはよく知られていますが、これらは現場にもよい影響があるはずです。現場サイドが否定的にならないよう、BPO導入の目的やメリット、それによって変わる業務の変更点を関連部署全体で共有し、環境を整えましょう。

アウトソーシングの担当範囲・業務を明確化する

BPOを導入するにあたっては、社員とアウトソーシングスタッフそれぞれの業務範囲を明確化し、切り分けることが重要です。これにより、社員とスタッフで重複する業務やどちらがやるかはっきりしない業務がなくなり、BPOの運営を円滑に行うことができます。

業務範囲を決めるにあたっては、社員が行う業務の一部(主にノンコア業務)を外注することによって全体の効率を上げる手法であることを前提に検討を行います。

・定型化しやすい業務

・専門的な判断が不要な業務

など、アウトソーシングに向くノンコア業務でBPOを導入するのがポイントです。

担当業務を明確化する際には、自社内だけで判断せず、委託企業と業務内容や方向性のすり合わせを行うことも必要です。事前の打ち合わせに十分時間を取り、できるだけ具体的に業務内容を詰め、業務設計を行いましょう。このプロセスを経ることで、BPOが稼働した後に「この作業が足りない」「それは当社のやり方ではない」といったトラブルを防ぎ、BPOの業務品質を高めることができます。

なお、社員と同等の業務内容を外注先に期待するなら、BPOは不向きです。その場合は社員の増員、紹介予定派遣、紹介などの方法で課題を解決することをおすすめします。

ナレッジマネジメントにより暗黙知を形式知化する

前項で紹介した「社員とアウトソーシングスタッフそれぞれの業務範囲を明確化する」ために欠かせないステップが、ナレッジマネジメントです。

ナレッジマネジメントとは、「社員それぞれが仕事で得たノウハウや知識=暗黙知」を「組織で共有・活用できるマニュアルや文書=形式知」に発展させる手法です。

暗黙知を暗黙知のまま業務を外注すると、「やって当然と思っていたことができていない」「契約にこの業務も盛り込むべきだった」など、運用が開始してからのトラブルや不満が頻発することになります。

企業や社員によって暗黙知の内容は異なるため、まずは依頼元である企業がナレッジマネジメントの重要性を理解して取り組むことが大切です。

ナレッジマネジメントに関してはこちらの記事もご参考になさってください。
人手不足を賢く克服!アウトソーシングでビジネスを加速させる方法

企業や社員がそれぞれ培ってきた営業スタイルや営業ノウハウを形式知化するのは容易ではありません。そのため、営業部門でのBPOは無理だと感じる企業様も多いことでしょう。しかし、専門性が高く難易度の高い営業活動でこそ、BPOの導入効果は高いのです。ノンコア業務を切り分けることで業務の効率が上がり、収益性をさらに高められるからです。

FMSでは、BPO導入までの過程に不安がある企業様に向けて、プレアウトソーシングのサービスをご提案しています。BPOが稼働するまでの計画や準備に必要なノウハウを提供し、BPOを円滑に運用する体制作りをお手伝いします。

プレアウトソーシングの詳細(PDF)はこちら

BPOの導入に失敗したり断念したりするのには、必ず原因があります。

失敗の要因を知り回避する方法を学ぶことは、BPOプロジェクトを成功させる重要なステップです。BPOの検討を始めた企業様は、ここでご紹介した失敗の要因を取り除きプロジェクトを成功させていただきたく思います。

営業部門でのBPOを検討されているなら、FMSのBPOサービスをご検討ください。ラウンダーや営業代行など、さまざまな業界で実績のあるFMSが貴社の課題を解決するお手伝いをいたします。

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