店舗ラウンダー・店舗巡回のFMS field markting system 株式会社フィールドマーケティングシステムズ
ラウンダー・営業代行
2024.05.30

MD(マーチャンダイザー)とは?店頭営業における役割や導入事例、選定ポイントを紹介

MD(マーチャンダイザー)とは?店頭営業における役割や導入事例、選定ポイントを紹介

メーカーが小売店の売り場作りを考える際に欠かせないのが、MD(マーチャンダイザー)、FMD(フィールドマーチャンダイザー)と呼ばれるスタッフです。
ラウンダーとも呼ばれるMD(FMD)は、メーカーの営業担当者に代わって店頭を定期的に巡回訪問し、「売れる売り場作り」に貢献しています。
この記事では、MDの役割や活動内容、委託会社を選ぶ際のポイントなどを解説します。当社のクライアントにおけるMD活用事例もご紹介しますので、メリットや導入の成果を具体的にご覧いただけます。
MD(FMD)の外注を検討しているメーカー様はぜひご一読ください。

目次
量販店ラウンダーサービス案内資料
株式会社フィールドマーケティングシステムズの量販店ラウンダーサービス案内資料をPDFでご用意いた…

MD(マーチャンダイザー)、またはFMD(フィールドマーチャンダイザー)とは、「小売店を巡回し店舗内で売り場作りを行うスタッフ」という意味で、マーチャンダイジングから派生した用語です。

マーチャンダイジングとは小売業界で主に使用されている用語で、「商品を消費者に適切に提供するための戦略」という意味を持ちます。

メーカーの考える販売戦略や計画を、商品・サービスとお客様が出会う店頭で具現化する活動は「マーチャンダイジング活動」と呼ばれ、その活動を行うスタッフがMDなのです。

なお、同じ役割・業種を示す言葉に「ラウンダー」があり、日本ではこちらのほうが普及していますが、外資系企業などではMDを使用するケースが多く見受けられます。

MD(FMD)の役割と業務の流れ

MD(FMD)の役割は、メーカーの営業担当者に代わって定期的に取引先店舗を巡回し、小売店本部との商談で決定した店頭プロモーション施策を売り場で具現化することです。

その業務の流れを具体的に解説します。

①メーカー営業担当者は、小売チェーン本部と本部商談を行い、商品採用、棚割り、販促企画などを決定します。

②小売りチェーン本部は、メーカーとの商談で決定した事項を各店舗に落とし込みます。ただし、本部からの連絡だけでは、決定事項が店頭で具現化される率は2~3割程度といわれています。

③メーカー営業担当者は、小売本部との商談結果を元にMDに依頼事項を伝えます。
MDを外注している場合は、MDを統括する委託企業の運営事務局がメーカーとの窓口となります。

④MDが依頼事項を店頭で具現化します。MD(FMD)は複数の担当店舗を持ち、定期的に巡回しています。これにより、売り場を理想的な状態に維持しつつ、店舗との関係構築も実現しています。

MD・FMDの仕組みと業務の流れ

※MDを外注する場合は、③のやり取りは、委託会社を介します。

MD(FMD)の具体的な活動内容

MD(FMD)の仕事は、本部商談での決定事項を具体的な施策・行動に落とし込み、店舗での売上を向上させることです。

具体的にいうと、本部商談で導入が決まった商品をきちんと店頭に並べる、発注漏れを防ぐ、販促企画を店頭で具現化する、など、販売機会の損失を防ぎ、店頭から売上を上げる支援をします。

MDは以下のような非常に幅広い業務が対応可能です。

・売り場のメンテナンス(品出し、前出し、クリンネンスなど)

・売り場づくり

・販促資材の設置

・商品管理(未採用商品の取扱い交渉や発注促進など)

・店舗担当者との交渉(本部企画の実施交渉、フェイス数・展開場所交渉、アウト展開交渉など)

・情報提供(商品情報、本部企画情報、マーケティング情報など)

・情報収集(店舗情報、他社情報、店舗担当者からの声など)

・その他クレーム対応や返品対応など

MD(FMD)をメーカーの営業活動に導入する主なメリットは以下のとおりです。

1.営業体制が強化できる

営業担当者の繁忙や突発的な業務の発生に影響されない店舗訪問が可能です。店舗活動に特化したMDの導入により、これまで巡回できなかった店舗や遠方の店舗なども訪問頻度を上げ、営業体制を強化できます。

2.本部決定企画、棚割りの具現化により、販売機会ロスを削減する

メーカーから各店舗への働きかけがない場合、本部商談での決定事項が実現する割合は2~3割ともいわれています。また、売り場には常に欠品による販売機会逸失のリスクがあり、これを防ぐためには定期的な店舗巡回が必須となります。MDの導入により、売り場を維持し本部決定事項の具現化率をアップさせることができます。

3.営業がコア業務に集中できる

時間を要する店舗訪問業務をMDに任せることで、営業担当者が本来注力すべき本部商談などコア業務に専念できるようになり、営業活動の生産性向上が期待できます。

4.店舗担当者の関係性構築(ファン化)に貢献

MDは定期的に店舗を訪問して担当者とコミュニケーションを取るので、店舗との信頼関係が強まります。担当者をファン化させることができた店舗では、本部決定事項以上の成果を上げることも多いです。

詳しくはこちらの記事「ラウンダー導入のメリット・デメリットは?他社のラウンダー活用事例もあわせて紹介!」でも解説しています。

事例1:食品メーカーA社様

巡回先 巡回エリア スタッフ数
ドラッグストア 全国 約60名

導入前の状況・課題

・A社様の主要な販売チャネルでは競合各社のMD活動が活発で、日々激しい売り場獲得競争が繰り拡げられていた

・そのような中でも、A社様は主要販売チャネルにおいてトップシェアを維持していたが今後のさらなる売上拡大のためには、新たな販売チャネルの開拓が求められていた

導入したサービス概要

活動概要

全国に60名のMDを配置。商品の発注促進・受注活動を主業務とし、その他新商品の案内、販促物設置、店頭メンテナンスを実施

ご支援内容

・クライアントの目標達成に向け、必要な要素を具体的にブレークダウンし、それに基づいたKPIや重点活動項目を設計

・業務依頼内容の整理

・目標達成に向けた仮説を検証するPDCAサイクルを構築

・費用対効果向上に向けた定期的な活動内容と訪問先の見直し提案

サービス導入後の効果

・MD導入前と導入後の同月比で売上120%を達成

・取扱いアイテム数120~150%を達成

・アウト展開数120%を達成

事例2:家電消耗品メーカーB社様

巡回先 巡回エリア スタッフ数
家電量販店:約1,400店 全国 約60名

・B社様の営業社員様が店舗への営業も実施していたが、営業社員不足により家電消耗品という低単価商品まではフォローできずにいた

・そのため売り場は競合に押されシェアが奪われる状態だった

導入したサービスの概要

活動概要

全国に約60名の定期巡回MDを配置し、本部決定事項に基づく店頭化交渉、店頭状況に応じた売り場づくりの提案・交渉、多箇所展開・クロスMDの提案、フェイス好位置の確保、販促資材の設置、品出し・売場クリンネス等の店頭メンテナンス活動を実施

ご支援内容

・スーパーバイザーによる現場力の強化

各エリアにスーパーバイザーを配置し、スタッフへの業務の落とし込みや成功事例の横展開、同行による活動フォローを実施し、業務依頼の完了率アップに貢献

・本部決定事項を一括配信する専用システム

専用システムを介して、本部商談の決定事項をMDに共有。迅速かつ正確に情報が共有でき、MDは現場で判断を迷わず、本部決定事項の具現化を実現。

サービス導入後の効果

ある家電量販店の店舗を売り場面積でランク分けし、MD巡回店と非巡回店の平均売上金額を比較した結果、全体でみると約2倍の差となり、巡回効果を実感していただけた。

MD(FMD)の業務をアウトソーシングするのにかかる費用には以下のものがあります。

1.MDの活動費用

外注費のメインとなる活動費用です。1人日単位(1名が1日活動するのにかかる費用)の固定報酬で設定するのが一般的ですが、店舗単位(訪問する店舗1件につきいくら)で単価を設定している委託会社もあります。

一般的な価格相場は、活動時間や業務内容にもよりますが、1日実働5時間目安で1人日あたり13,000~15,000円前後です。

2.事務局費用

MD組織を統括し運営するための費用です。

活動費用の10%~を運営事務局費用として設定している委託会社が一般的です。活動費に事務局費用を含んでいる場合もあります。

3.その他諸経費

活動に関連して発生する経費です。主なものとして以下が挙げられます。

・車両費

店頭活動にMDの自家用車を使用する場合にかかる費用

・交通費

ガソリン代、公共交通機関の利用料金、駐車料金、高速料金など

・報告システム構築費(初期費用)、システム利用料

MDからの報告を迅速に集計・分析するためのシステム構築費とその使用料金、報告デバイスの使用料金など

・その他経費

売り場装飾など店頭活動にかかる費用や、MD/FMDスタッフに荷物を発送する場合の費用、MD組織立ち上げ準備費用などが発生する可能性があります。

MD(FMD)をアウトソーシングする際、適切なパートナーを選ぶことはプロジェクト成功の鍵となります。

ここでは、信頼できる委託会社を選ぶための重要なポイントを紹介します。これらのポイントを基に、長期にわたるパートナーシップを築ける会社選びを行いましょう。

1.業界・業態実績と専門性

委託会社が自社と同じ業界や訪問対象の業態において、どの程度の実績を持っているかは非常に重要です。その活動の持続年数や達成してきた成果も、その会社の実力を示す指標となります。多岐にわたる業界や業態で豊富な経験を持つ委託会社は、熟練したノウハウを基に、価値あるアドバイスや斬新な提案を行うことができるでしょう。

2.対応可能エリア

初期段階での対応エリアだけでなく、事業拡大時にも適切に対応できるかを確認しましょう。委託会社の支社数も参考になりますが、支社が存在しない場合でも、社員やスーパーバイザーが現地に常駐し活動をサポートしていることがあります。確実な情報を得るためには、直接問い合わせて具体的な対応エリアを確認することが重要です。

3.運営事務局の品質

MDを統括する運営事務局の機能と業務品質は、プロジェクトの成功に直結します。運営事務局の業務内容と品質を確認には以下のチェックポイントをご参照ください。

MD委託会社の事務局品質チェックリスト

業務設計 01 MD導入における目的(KGI)達成に向けたKPI、活動内容の設計を支援してくれるか?
02 設定したKPI、活動内容の進捗確認、効果検証を行うための報告項目の設計ノウハウがあるか?
03 報告システムの機能や操作性はどうか?
 業務マネジメント 04 事務局の運営体制はどのような形か?また、対クライアント、対スタッフとの連携フローはどのような形か?
05 プロジェクト遂行に必要なスタッフの人材要件を設定し、合致する人材を採用するためのノウハウはあるか?
06 スタッフの育成、人材定着を図るための仕組み、ノウハウはあるか?
07 スタッフへの業務進捗確認フローやコミュニケーション方法はどのようなものか?
 効果検証 08 MD活動の効果検証を行う仕組み、ノウハウはあるか?
09 実績数値のみならず、多角的な視点で活動状況を判断する知見があるか?
 改善アクション 10 MD活動の成果を高めるための改善アクションを提案してくれるか?
11 より費用対効果の見込める訪問先を提案してくれるか?

フィールドマーケティングシステムズ(FMS)は1982年の創業以来、店頭マーケティング業務を中心にメーカー様のご支援を行ってきました。

40年以上もの間、現場経験で培った運営品質とスタッフ力を強みに、最も長いお取引は35年以上に及んでいます。

FMSの強み

お客様から選ばれ続ける理由は、以下の5 つの強みからなる運営品質とスタッフ品質です。

1.フィールドマーケティング専門企業

約40 年間フィールドマーケティング事業一筋で運営をしている私たちだからこそ、店頭実現率を上げることができます。現場理解度を高め、店頭で着実に売上を伸ばす組織を一から作り上げます。

2.巡回による成功法則を仕組み化する

目標達成のための仮説を基に、適切な店頭活動内容の設定から、実行の結果の可視化、検証、改善のPDCA を実現します。

3.洗練された運営事務局スタッフ

現場で率先的に働き、スタッフに対する親切・丁寧な対応が高い評価をいただいています。なぜなら、私たちは、店頭具現化率を上げるためには、現場のMDのモチベーション維持が重要であると考えるからです。

4.独自の育成カリキュラム「売れる売り場づくり研修」

MD専門カリキュラムを基にした継続的な育成で、MDスタッフの入れ替え時も安定したパフォーマンスを発揮できるチーム作りを実現します。
大手メーカー様の直接雇用MDスタッフ約 200 名への導入実績もあります。

5.医療施設・学校・一般企業フィールドへの拡大

店頭活動における運営クオリティの高さにより、有資格者のみの専門領域と思われていた医療施設巡回や、企業・学校への巡回実績を生んでいます。

当社の強みについて、詳しくは「選ばれつづける理由」でもご紹介しています。

対応実績

業界実績

生鮮食品、加工食品、健康食品、菓子、酒類、医療用医薬品、製紙、家電、日用雑貨、化粧品、園芸、ゲーム、精密家電、スポーツアパレル、調理家電、健康器具、文房具、ベビー用品など様々な消費財メーカー様の店頭活動をご支援しています。

対応業態

ドラッグストア、食品スーパー、GMS、家電量販店、ホームセンターディスカウントストア、スポーツ量販店、バラエティショップ、各専門店、調剤薬局、クリニックなどさまざまな業態への訪問実績があります。

業界×対応業態の詳細は「取引実績」にてご紹介しています。

対応エリア

47都道府県すべてで活動実績があり、MDの組織化が可能です。

本部商談の成果を店頭で実現するために欠かせない店頭活動を担っているのが、MD(FMD)です。

昨今では、営業社員や企業の負担を減らし営業活動を効率化する方法としてMDをアウトソーシングするスタイルも多くの企業で普及しつつあります。多数の委託会社が存在するため、外注先の強みや運営事務局の品質を見極め、自社にあった企業を選定することが重要となります。

MD(FMD)の外注先をお探しなら、FMSにお声がけください。

Q
MD(マーチャンダイザー)とは何ですか?
A

MD(マーチャンダイザー)とは、メーカーの営業担当者に代わって小売店を定期的に巡回し、店頭で「売れる売り場」を作るスタッフのことです。店頭での商品陳列や販促資材の設置、在庫管理など、メーカーの販売戦略を現場で具現化する役割を担っています。また、MDはラウンダーとも呼ばれることが多いですが、特に外資系企業ではMDという言葉が使われることが一般的です。

Q
MDの主な役割は何ですか?
A

MDの主な役割は、小売店でメーカーの販売戦略を具現化することです。具体的には、商品陳列、売り場のメンテナンス、販促資材の設置、発注漏れの防止、店舗担当者との交渉などを行い、売上向上をサポートします。MDは定期的に店舗を訪問し、店頭での販売機会の損失を防ぎ、売り場の最適化を実現します。

Q
MDを導入するメリットは何ですか?
A

MDを導入するメリットは以下の通りです。

  1. 営業体制の強化: 営業担当者がカバーできない店舗や遠方の店舗を巡回し、訪問頻度を増やすことで、営業体制を強化できます。
  2. 販売機会ロスの削減: 定期的な巡回により、本部決定の販促企画や棚割りが店頭で実現され、欠品や販売機会のロスを減らせます。
  3. 営業の効率化: MDが店舗訪問を担当することで、営業担当者は本部商談などのコア業務に集中できます。
  4. 店舗担当者との関係構築: 定期的な訪問で信頼関係を構築し、店舗の担当者を「ファン化」することで、販売効果を高めることができます。
Q
MDを委託する際に、委託会社を選ぶポイントは何ですか?
A

委託会社を選ぶ際の重要なポイントは次の通りです。

  1. 業界や業態の実績: 自社の業界や小売業態での実績が豊富な会社を選ぶ。
  2. 対応エリア: 現在の巡回エリアだけでなく、将来の事業拡大にも対応できるか確認する。
  3. 運営事務局の品質: MD活動の効果検証や改善アクションを提案してくれる運営事務局があるか確認することが重要です。
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