店舗ラウンダー・店舗巡回のFMS field markting system 株式会社フィールドマーケティングシステムズ
フィールドプロモーション
2026.10.02

店舗巡回とは?ラウンダーの仕事内容・チェック項目・効果的な進め方を解説

店舗巡回とは?ラウンダーの仕事内容・チェック項目・効果的な進め方を解説

メーカーにとって、商品を小売店へ導入することはゴールではありません。
本部商談で商品の導入や販促施策が決まっていても、実際の店舗では「商品が棚に並んでいない」「販促物が設置されていない」「在庫はあるのに売り場に商品が出ていない」といったことがあります。
こうした本部施策と店頭のギャップを確認・改善するために行われるのが「店舗巡回」です。
店舗巡回では、商品の陳列状況や在庫、販促物などを確認するだけでなく、品出しや売り場メンテナンス、売り場担当者との商談、競合情報の収集など、目的に応じてさまざまな活動を行います。
また、複数の店舗を継続して巡回する場合は、店舗を訪問して終わりではありません。活動結果を記録・集約し、売り場の変化や課題を振り返り、次回の活動へつなげることも重要です。
本記事では、40年以上にわたりメーカーの店頭活動を支援してきたフィールドマーケティングシステムズ(FMS)の実務経験をもとに、メーカーにおける店舗巡回の目的や仕事内容、チェック項目、効果的な進め方について解説します。

目次
定期ラウンダーサービス案内資料
フィールドマーケティングシステムズの定期ラウンダーサービスについて、仕組み・活動内容・運営体制・…

店舗巡回とは、担当する店舗を訪問し、売り場の状況確認や改善、売り場担当者とのコミュニケーションなどを行う活動です。

「店舗巡回」という言葉は、小売・飲食・サービス企業のスーパーバイザーなどが自社店舗を訪問し、店舗運営や接客品質などを確認する業務にも使われます。

一方、メーカーにおける店舗巡回では、スーパーやドラッグストア、GMS、ディスカウントストア、家電量販店、バラエティショップなどの取引先店舗を訪問し、自社商品の売り場づくりや販売促進を行います。

本記事では、このメーカー側の店舗巡回(ラウンダー業務)について解説します。

メーカーが店舗巡回を行う目的

メーカーの店舗巡回における大きな目的は、本部で決定した施策を実際の売り場へ反映し、商品が販売されやすい状態をつくることです。

たとえば本部商談で新商品の導入やPOPの設置、棚割りなどが決まっていても、すべての店舗で予定通り実行されているとは限りません。

店舗ごとに売り場の広さや在庫状況、売り場担当者の考え方、競合商品の展開なども異なるためです。

そのため店舗巡回では、実際の売り場を確認したうえで、必要に応じて陳列の修正や品出し、販促物の設置、売り場担当者への提案などを行います。

つまり店舗巡回は、単に「店舗を回って状況を確認する活動」ではなく、売り場を確認し、必要な改善を行い、その結果を次の活動へつなげる取り組みといえます。

店舗巡回を担う「ラウンダー」とは?

メーカーの店舗巡回を専門的に行うスタッフを「ラウンダー」と呼びます。

ラウンダーは複数の小売店舗を巡回し、メーカーの営業担当者や本部からの依頼をもとに、売り場づくりや販促活動を実行します。

営業担当者が本部商談や営業戦略を担当するのに対して、ラウンダーはその内容を店頭で実行し、売り場の状況をフィードバックする役割を担います。

ラウンダーの役割や営業との違いについて詳しく知りたい方は、「ラウンダーとは?仕事内容・営業との違い・導入メリット・適性スキルまで解説」もご覧ください。

メーカーにおける店舗巡回の役割

店舗巡回の内容は、メーカーの商品や店舗業態、活動目的によって異なります。

ここでは、FMSが実際に支援している店舗巡回をもとに、代表的な仕事内容を紹介します。

店舗巡回における主な活動

店舗巡回における主な活動

1.商品の陳列・売り場状況を確認する

店舗巡回では、まず自社商品が売り場でどのような状態になっているかを確認します。

たとえば、

・自社商品が何アイテム展開されているか
・重点商品が展開されているか
・商品がどこに展開されているか
・売り場を何箇所確保できているか
・フェイス数はどの程度か
・指定された陳列になっているか
・競合商品が混在していないか

などを確認します。

あるメーカー様の店舗巡回では、定番売り場の自社商品アイテム数だけでなく、レジ前やエンドサイドなど、自社商品が「どこに・何箇所」展開されているかまで記録しています。

売り場の状態を数値や写真で継続的に把握することで、店舗ごとの違いや前回巡回からの変化を確認しやすくなります。

2.品出し・売り場メンテナンスを行う

売り場を確認し、必要に応じてその場で商品の補充や陳列修正などを行います。また、商品が適切な状態で販売されているかを確認することも重要です。

代表的なのが、

・品出し
・前出し
・陳列の修正
・商品の並び直し
・VMDの調整
・クリンネス
・消費期限や使用推奨期限のチェック

などです。

たとえば、店舗に在庫があっても、商品がバックヤードに置かれたままで売り場に出ていなければ、販売機会を逃してしまいます。

そのような場合には商品を補充し、売り場に商品が並んでいる状態へ整えます。

また、陳列が乱れている場合には商品を整えたり、指定された売り場へ修正したりするなど、売り場を適切な状態に保つことも店舗巡回の重要な仕事です。

3.POP・見本・什器などを設置・管理する

店舗巡回では、商品だけでなく、POPや見本、什器などの販促物が適切に設置されているかも確認します。

たとえば、

・POPが設置されているか
・プライスカードが設置されているか
・見本、テスターが正しく設置されているか
・什器が指定された場所に設置されているか
・什器に破損がないか
・自社什器に他社商品が混在していないか

などです。

POPや見本などの販促物は、店舗へ送付しただけでは必ずしも売り場に設置されるとは限りません。バックヤードに保管されたままになっているケースもあるため、店舗巡回時に設置状況を確認し、必要に応じて店舗のルールに沿って設置・修正を行います。

販促物や什器は、商品の特徴を伝えたり、売り場で商品を目立たせたりする役割があるため、設置の有無だけでなく、適切な場所・状態で展開されているかまで確認することが重要です。

4.発注促進・受注交渉を行う

店舗巡回では、現在の売り場を整えるだけでなく、今後も商品が継続して売り場に並ぶように働きかける活動も行います。

たとえば、

・在庫状況を踏まえた発注促進
・定番商品の発注依頼
・新商品や重点商品の発注促進
・受注交渉

などです。

売り場やバックヤードの在庫が少なくなっている場合には、売り場担当者へ追加発注を促します。

店舗巡回では、今ある商品を売り場に並べるだけでなく、商品が継続して供給される状態をつくることも重要です。

5.店舗担当者へ情報提供・提案・交渉を行う

ラウンダーは、売り場での作業だけでなく、店舗担当者への情報提供や提案・交渉も行います。

たとえば、

・新商品や既存商品の情報提供
・本部企画の案内
・市場動向やメディア露出などの情報提供
・未採用商品の取り扱い提案
・フェイス数の拡大交渉
・展開場所の拡大交渉
・アウト展開の提案
・関連陳列(クロスMD)の提案

などです。

本部で企画が決まっていても、各店舗で実際に施策を実現するためには、売り場担当者への説明や交渉が必要になることがあります。

また、継続的にコミュニケーションを取ることで、店舗担当者との関係を構築し、売り場改善や商品提案を行いやすい環境づくりにつなげます。

6.店舗・競合情報を収集する

店舗は、消費者の反応や競合商品の動きを直接確認できる重要な情報源です。

店舗巡回では、自社商品の状況だけでなく、
・最近の売れ筋商品
・店舗担当者の声や要望
・競合商品の展開状況
・競合メーカーの販促活動
・競合ラウンダーの活動状況

などを収集します。

こうした現場情報を蓄積することで、店舗ごとの特徴や売り場の変化を把握し、次回の店舗巡回や営業活動、販促施策を検討する材料として活用できます。

7.活動結果を報告する

店舗巡回後は、その日に確認・実施した内容を記録します。

たとえば、

・訪問した店舗
・売り場の状態
・実施した作業
・発注促進や提案の実施状況
・店舗担当者との面談内容
・店舗からの質問や要望
・実施できなかった活動とその理由
・売り場写真

などを報告します。

重要なのは、単に「店舗を訪問した」という事実だけを記録するのではなく、何を確認し、何を実施し、その結果どうなったのかまで残すことです。

複数店舗の報告を蓄積・集約することで、売り場の課題や活動状況を把握しやすくなり、次回の店舗巡回や活動内容の改善につなげることができます。

実際の店舗巡回はどのように行われている?

FMSでは、実際に活動するラウンダーに同行し、店舗巡回の様子を紹介した密着レポートを公開しています。

事前準備、売り場担当者への挨拶・商談、売り場づくり、品出し、販促物設置、発注依頼、活動報告など、実際の店舗巡回をより具体的に確認できます。

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店舗巡回ではチェックリストを用意しておくと、担当者による確認漏れを防ぎ、店舗間で同じ基準による確認がしやすくなります。

ただし、すべての店舗巡回で同じチェックリストを使えばよいわけではありません。

「自社商品の展開を増やしたい」「自社商品の売り場を維持・拡大したい」「販売機会ロスを減らしたい」など、店舗巡回の目的から逆算して確認項目を設定することが重要です。

また、チェック項目や確認するアイテム数を増やしすぎると、限られた店舗滞在時間の大半が確認作業に費やされ、品出しや売り場改善、店舗担当者への提案などに十分な時間を確保できなくなる可能性があります。

そのため、確認したい情報をすべて盛り込むのではなく、店舗巡回の目的やKPIに照らして優先度を決め、必要な項目に絞り込むことが重要です。

店舗巡回のチェック項目例

分類 主なチェック項目
商品・売り場 自社商品の展開有無、展開アイテム数、フェイス数、展開箇所数、展開場所、指定した陳列パターンの実現状況、競合商品の混在状況、消費期限・使用推奨期限など
在庫・販売機会 欠品の有無、バックヤード在庫、未陳列商品の有無、発注が必要な商品の有無など
販促物・什器 POP・プライスカードの設置状況、販促什器の設置場所、什器の破損、指定販促物の使用状況、自社什器への他社商品の混在など
売り場担当者とのコミュニケーション 面談者、キーマンとの面談状況、売り場担当者との関係性、店舗からの質問・要望、商品や販促物に関する意見など
店頭情報 売れ筋商品、競合商品の展開状況、競合メーカー・ラウンダーの活動状況など
活動結果 売り場メンテナンス、品出し、POP設置、発注促進、商品導入提案、売り場修正などの実施状況、未実施の場合の理由など

※チェック項目は、商品・店舗業態・活動目的によって異なります。

商品・売り場に関するチェック項目

自社商品の展開有無やアイテム数、フェイス数、展開箇所数、展開場所、指定した陳列パターンの実現状況などを確認します。

「商品がある・ない」だけではなく、どこに、どの程度展開されているかまで確認すると、売り場の変化を把握しやすくなります。

在庫・販売機会ロスに関するチェック項目

欠品の有無やバックヤード在庫、品出し状況などを確認します。

特に注意したいのが、「在庫はあるが売り場に商品がない」状態です。

帳簿上は在庫があるため欠品として認識されにくい一方、消費者から見れば商品を購入できない状態となり、販売機会ロスにつながります。

販促物・什器に関するチェック項目

POPやプライスカード、販促什器などが、指定された場所・状態で展開されているかを確認します。

設置の有無だけでなく、什器の破損や自社什器への他社商品の混在なども確認項目になります。

売り場担当者とのコミュニケーションに関するチェック項目

誰と面談したか、売り場変更等の判断ができるキーマンと面談できたか、店舗からどのような質問・要望があったかなどを記録します。

売り場だけでなく、店舗との関係性や現場から得られる情報も、継続的な店舗巡回では重要なデータになります。

活動結果に関するチェック項目

売り場メンテナンス、品出し、POP設置、発注促進、商品導入提案、売り場修正などについて、どの活動を実施できたかを記録します。

また、実施できなかった場合には、その理由も残します。

「なぜ実施できなかったのか」を記録することで、店舗側の事情、必要資材の不足など、施策の実現を妨げている要因を把握しやすくなります。未実施理由は、次回以降の企画や活動内容を見直し、施策の実現率を高めるための重要なヒントになります。

「確認したか」だけでなく、確認した結果として何を実施できたのかまで記録することがポイントです。

店舗巡回では「定点観測」も重要

定期的に同じ店舗を巡回する場合は、同じ指標を継続して確認する「定点観測」も重要です。

たとえば、

・前月より展開箇所数が増えたか
・展開場所が変更されていないか
・指定した売り場が維持されているか
・重点商品の展開が継続しているか
・前回改善した箇所が維持されているか

などを確認します。

一度の巡回だけでは、その店舗の状態が良くなっているのか、悪くなっているのか判断しにくい場合があります。

同じ項目を継続して記録することで、売り場の変化を把握し、次回の活動内容を検討しやすくなります。

店舗巡回による定点観測イメージ

店舗巡回による定点観測イメージ

店舗巡回で成果につなげるためには、単に「店舗へ行って売り場を見る」という活動にしないことが重要です。

店舗巡回の目的から逆算して活動を設計し、実行結果を次回へ反映する仕組みをつくります。

1.店舗巡回の目的を明確にする

最初に、「店舗巡回によって何を実現したいのか」を明確にします。

たとえば、

・重点商品の展開店舗を増やす
・本部で決定した売り場を店頭で実現する
・欠品や未陳列による販売機会ロスを減らす
・販促物の設置率を高める
・売り場担当者との関係を構築する
・競合や店頭情報を収集する

など、企業によって目的は異なります。

目的が曖昧なままでは、「店舗を訪問すること」自体が目的になりかねません。

2.目的に合わせて活動内容・チェック項目を設計する

次に、目的を実現するために「店舗で何を確認し、何を行うのか」を具体化します。

たとえば重点商品の展開拡大が目的なら、重点商品ごとの展開有無を確認し、未導入の場合には商品導入提案を行う、といった形です。

一方、自社商品の売り場の維持・拡大が目的なら、陳列位置、什器、POP、他社商品の混在などをチェックします。

チェック項目を増やすことが目的ではありません。活動目的やKPIから逆算して必要な項目を設定することが重要です。

3.ラウンダーへ活動目的と優先順位を共有する

店舗では限られた時間の中で複数の活動を行います。

そのため、ラウンダーへ単に活動項目を伝えるだけでなく、「なぜこの活動を行うのか」「今回何を優先するのか」まで共有することが重要です。

活動内容を伝える際には、業務依頼書など統一したフォーマットを使用する方法も有効です。フォーマットを統一することで、ラウンダー側が確認しやすくなるだけでなく、本部や営業担当者にとっても「何を伝える必要があるのか」を整理しやすくなり、伝達漏れや担当者ごとの指示のばらつきを防ぎやすくなります。

依頼事項は、できるだけ具体的に伝えることもポイントです。たとえば、「何を・どの商品について・どの売り場で・いつまでに・どのような状態にするのか」など、5W1Hを意識して活動内容を明確にします。

「売り場を確認してください」といった抽象的な依頼よりも、「重点商品Aが定番棚に展開されているか確認し、未展開の場合は売り場担当者へ導入を提案する」のように具体化することで、ラウンダーが活動内容や完了基準を理解しやすくなります。

業務依頼が多い場合には優先順位も明確にし、限られた活動時間の中で何を優先して実施するのかまで共有することが、依頼事項の実現率向上につながります。

効果的な業務依頼書の具体的な作り方は、「依頼事項の具現化率を高める!店頭活動に必要な情報と業務依頼書の書き方」をご覧ください。

4.店舗を巡回し、確認・改善・情報収集を行う

店舗ではチェック項目に沿って売り場を確認し、可能なものはその場で改善します。

また、売り場担当者との商談やヒアリングを通じて、売り場だけでは把握できない情報も収集します。

重要なのは、

確認する → 必要な改善を行う → 結果を記録する

ところまでを一つの活動として考えることです。

5.活動結果を報告・可視化する

活動後は、売り場写真やチェック項目、実施内容、店舗から得た情報などを記録します。

複数店舗の報告を集約することで、

・どの程度活動を実施できたか
・どのような売り場課題が多いか
・重点商品の展開状況はどうか
・店舗ごとにどのような違いがあるか

などを把握できます。

6.報告をサマリ化して振り返る

報告データは集めるだけでは十分ではありません。

一定期間の活動結果をサマリ化し、前月からの変化や課題を振り返ります。

たとえば、自社商品の導入済みアイテム数や売り場展開箇所数の推移を確認する、売り場で発生している問題を種類別に集計する、売り場担当者との面談状況を確認するなど、目的に応じて分析します。

これにより、「どの店舗で何が起きているか」だけでなく、複数店舗に共通する課題や変化を把握しやすくなります。

7.振り返りを次回の店舗巡回へ反映する

最後に、振り返り結果を次回の活動へ反映します。

改善できた活動は他店舗にも横展開し、実施できなかった項目や継続して発生している課題については、活動内容や指示方法を見直します。

店舗巡回は、

設計 → 実行 → 報告 → 可視化 → 振り返り → 改善

を繰り返すことで、活動の精度を高めていくことができます。

店舗巡回を継続していても、運営方法によっては十分な効果につながらないことがあります。

店舗を訪問すること自体が目的になっている

「月○回訪問する」という活動量だけを管理していると、訪問そのものが目的になってしまうことがあります。

重要なのは、店舗を訪問した結果として売り場がどう変わったのかです。

訪店数だけでなく、活動結果を確認できる指標を設定する必要があります。

ラウンダーによって活動品質に差が出る

複数のラウンダーで店舗を巡回すると、経験やスキルによって、売り場の確認精度や売り場担当者への提案力に差が生じることがあります。

チェック項目や業務依頼を統一するだけでなく、研修や同行、活動後のフィードバックなどによって、活動品質を一定水準に近づけることが重要です。

報告を集めるだけになっている

店舗から大量の写真やコメントが集まっていても、その情報を次の活動に活用できていなければ、報告業務そのものが負担になってしまいます。

報告項目を設計する段階から、「このデータを何の判断に使うのか」を考えておくことが重要です。

営業担当者の負担が大きい

営業担当者が本部商談と店舗巡回を兼務している場合、店舗への移動や売り場作業、報告に多くの時間を取られることがあります。

巡回店舗数やエリアが広がるほど負担も大きくなり、本来注力したい本部商談や営業提案の時間を圧迫する可能性があります。

店舗巡回を自社で行うか、外部へ委託するか

店舗巡回は、自社でラウンダーを採用・運用する方法と、ラウンダー会社へアウトソーシングする方法があります。

どちらが適しているかは、巡回する店舗数やエリア、必要な活動内容、自社の運営体制などによって異なります。

自社ラウンダーと外部委託の比較

比較項目 自社でラウンダーを運用 ラウンダー会社へ外部委託
スタッフの採用 自社で採用する 委託会社が採用する
研修・教育 自社で研修・教育体制を構築する 委託会社の研修・教育体制を活用できる
スタッフ管理 勤怠管理や活動フォローなどを自社で行う 委託会社がスタッフ管理・フォローを行う
商品・社内事情の理解 自社スタッフのため知識を蓄積しやすい 商品研修や情報共有の仕組みが必要
活動品質の管理 自社で管理基準や仕組みを構築する 委託会社の管理・教育体制を活用できる
活動報告・集計 自社で報告・集計の仕組みを構築する 委託内容に応じて報告・集計まで依頼できる
広域での店舗巡回 各エリアでスタッフを採用・管理する必要がある 対応エリアの広い会社であれば広域展開しやすい

自社でラウンダーを運用する場合

自社運用では、商品や社内事情を理解したスタッフを直接管理しやすいことがメリットです。

一方で、ラウンダーの採用、教育、勤怠管理、活動指示、報告管理、スタッフフォローなども自社で行う必要があります。

巡回エリアやスタッフ数が増えるほど、現場活動だけでなく管理側の負担も大きくなります。

ラウンダー会社へ委託する場合

外部委託では、店舗巡回を行う人材だけでなく、採用・教育・スタッフ管理・報告集計など、ラウンダー組織の運営そのものを任せることができます。

特に、

・全国など広いエリアを巡回したい
・営業担当者の店舗巡回負担を減らしたい
・ラウンダーの採用・教育・管理まで任せたい
・店舗巡回の活動品質を標準化したい
・活動報告を集約・分析できる体制をつくりたい

といった場合は、アウトソーシングも選択肢になります。

ラウンダー代行を検討する際に、どのくらいの費用がかかるのかは多くの担当者が気になるポイントです。

ラウンダーをアウトソーシングする場合、一般的には以下のような費用が発生します。

1.ラウンダーの活動費用

ラウンダー代行の費用の中で最も大きな割合を占めるのが、現場で実際に活動する「活動費用」です。

これは通常、1人日単位(1名が1日活動する単位)で設定されるのが一般的で、委託会社によっては訪問店舗1件ごとに料金を設定する場合もあります。

料金の相場は、活動時間や業務内容によって異なりますが、

1日あたり実働5時間を目安に、1人日あたり13,000〜16,000円程度が一般的です。

2.事務局費用

ラウンダーの活動を円滑に管理・運営するためには、組織を統括する「事務局費用」も必要です。

多くの委託会社では、活動費用の10%程度を運営事務局費として設定しています。

なお、事務局費用を活動費用に含めている場合もあります。

3.その他諸経費

ラウンダー代行では、活動に関連して発生する諸経費が別途かかることがあります。

代表的なものとしては以下のような費用が挙げられます。

車両費

 ラウンダーが自家用車で巡回する場合の使用料。

交通費

 ガソリン代、公共交通機関の運賃、駐車場代、高速料金など。

報告システム構築・利用費

 活動報告を集計・分析するシステムの構築費用や利用料、報告デバイスの使用料など。

その他の経費

 売り場装飾にかかる費用、ラウンダーへの備品や販促物の発送費、組織立ち上げ準備費用など状況に応じて発生する可能性があります。

このようにラウンダー代行の料金体系は「活動費用+事務局費用+諸経費」で構成されるのが一般的です。
依頼内容や契約形態によって費用は変わるため、複数の代行会社から見積もりを取り、内容を比較検討することが大切です。

また、単純な1店舗あたりの価格だけで比較するのではなく、どこまでの業務が費用に含まれているのかを確認することが重要となります。

ラウンダー代行会社を選ぶ際は、料金だけで判断するのではなく、店舗巡回を継続的に運営できる体制が整っているかを確認することが重要です。

ポイント1:自社商材・業界での巡回実績は豊富か

まず確認すべきは、自社が属する業界や取り扱う商材での実績です。業界によって商習慣や店舗でのルールは大きく異なります。例えば、スーパーやドラッグストア、家電量販店などそれぞれの流通業界において特有の知識やノウハウが必要です。

代行会社のウェブサイトで「導入事例」や「取引先実績」を確認し、自社と同業種の企業との取引経験が豊富かどうかをチェックしましょう。実績が豊富な会社は、業界特有の課題を深く理解しており、より効果的な提案やスムーズな店舗対応が期待できます。

FMSの導入事例、取引実績はこちら

ポイント2:教育体制が整っており、ラウンダーの質が高いか

ラウンダー代行のサービスの質は、現場で活動するラウンダースタッフの質に直結します。そのため、代行会社がどのような教育・研修体制を整えているかを確認することは非常に重要です。「登録スタッフ数が多い」ことだけをアピールする会社には注意が必要です。

具体的にはビジネスマナーなどの基礎研修に加え、提案・交渉力や売れる陳列など、現場で成果を出すためのヒューマンスキル・テクニカルスキル研修、業界知識や商品知識に関する座学、同行OJTなど、体系的な教育プログラムがあるかを確認しましょう。

質の高い教育を受けモチベーションの高いラウンダーは、着実に成果を上げてくれるはずです。

FMSのスタッフ育成プログラムは「選ばれつづける理由」でご紹介しています。

ポイント3:活動状況を把握できる報告システムがあるか

店舗巡回の成果を最大化するためには、現場の情報をいかに迅速かつ正確に本部へ共有するかが鍵となります。成果を出している代行会社の多くは、独自の報告システムを導入しています。スマートフォンやタブレットのアプリを使い、ラウンダーが現場からリアルタイムで活動内容を報告できる仕組みです。

写真付きで陳列状況を報告したり、作業内容を記録したりすることで、自席にいながら全店舗の状況を瞬時に、かつ客観的に把握できます。これにより、問題が発生した際にも迅速な意思決定が可能となり、PDCAサイクルを高速で回すことができます。

FMSラウンダーの報告システムは「店舗ラウンダーサービス」でご紹介しています。

ポイント4:業務範囲や対応エリアが自社の要望と合っているか

基本的なことですが、自社が店舗を展開しているエリアを代行会社がカバーしているかは必ず確認しましょう。全国対応を謳っていても、一部エリアは提携会社に再委託しているケースもあります。自社の重点エリアで、質の高いサービスを直接提供できる体制があるかを確認することが重要です。

また、依頼したい業務の範囲を明確にし、それが代行会社のサービス内容と合致しているかも細かくすり合わせる必要があります。契約後に「この業務は範囲外だった」とならないよう、見積もりの段階で業務内容を具体的に定義しておきましょう。

ポイント5:料金体系が明確で、費用対効果が見込めるか

料金の安さだけでなく、見積もりにどの業務が含まれているのかを確認します。

活動費だけでなく、交通費、管理費、報告システム利用料などを含めて比較し、自社が必要とする活動内容に対して適切な費用かを検討しましょう。

フィールドマーケティングシステムズ(FMS)は、メーカーに代わってスーパー、ドラッグストア、GMS、家電量販店、バラエティショップなどを巡回するラウンダーサービスを提供しています。

全国47都道府県に対応し、ラウンダーによる店舗巡回だけでなく、活動設計、スタッフ採用・教育、活動管理、報告の集約・分析、改善まで一貫して支援しています。

詳しいサービスの全体像や支援範囲、当社の特長は「店舗ラウンダー」サービスページをご覧ください。

メーカーにおける店舗巡回は、自社商品が販売されている店舗を訪問し、売り場の確認・改善や売り場担当者とのコミュニケーションを行う活動です。

ラウンダーによる店舗巡回では、商品の陳列確認、品出し、販促物設置、発注促進、売り場担当者への提案、競合情報の収集など、目的に応じたさまざまな活動を行います。

そして重要なのは、店舗を訪問して終わりにしないことです。

目的を決める → 活動・チェック項目を設計する → 店舗で確認・改善する → 活動結果を報告する → サマリを作成して振り返る → 次回の活動へ反映する

という一連のサイクルを構築することで、店舗巡回を継続的な売り場改善につなげやすくなります。

自社だけでこうした運営体制を構築することが難しい場合には、店舗巡回の実行だけでなく、ラウンダーの採用・教育や活動管理、報告・振り返りまで含めてアウトソーシングすることも選択肢の一つです。

Q
店舗巡回では何をチェックすればよいですか?
A

店舗巡回では、自社商品の展開有無や展開アイテム数、フェイス数、展開場所、欠品やバックヤード在庫、POP・什器の設置状況、店舗担当者との面談状況、競合商品の展開などを確認します。

ただし、チェック項目は多ければよいわけではありません。確認項目が多すぎると、限られた活動時間の大半がチェック作業に費やされてしまうため、店舗巡回の目的やKPIに合わせて必要な項目に絞り込むことが重要です。

Q
店舗巡回では具体的にどのような業務を行いますか?
A

店舗巡回では、商品の陳列状況の確認、品出し・前出し、売り場メンテナンス、POP・見本・什器の設置、発注促進、売り場担当者への情報提供や商品提案、競合情報の収集、活動結果の報告などを行います。

実際の活動内容は、メーカーの商品や店舗業態、店舗巡回の目的によって異なるため、目的に合わせて必要な業務を設計します。

Q
店舗巡回の効果を高めるには何が重要ですか?
A

まず、「店舗巡回によって何を実現したいのか」という目的を明確にし、その目的から活動内容やチェック項目を設計することが重要です。
さらに、ラウンダーへ活動目的や優先順位を具体的に共有し、活動結果を報告・可視化します。その結果をサマリ化して振り返り、次回の活動へ反映するというサイクルを継続することで、店舗巡回の精度を高めていきます。

Q
POPや販促物は店舗へ送付するだけでは不十分ですか?
A

POPや見本などの販促物は、店舗へ送付しただけでは必ずしも売り場に設置されるとは限りません。バックヤードに保管されたままになっているケースもあります。
そのため、店舗巡回時に実際の設置状況を確認し、必要に応じて店舗のルールに沿って設置・修正することが重要です。設置の有無だけでなく、適切な場所や状態で展開されているかまで確認します。

Q
店舗巡回は自社運用と外部委託のどちらが適していますか?
A

どちらが適しているかは、巡回する店舗数やエリア、必要な活動内容、自社の運営体制によって異なります。

自社運用は、商品や社内事情を理解したスタッフを直接管理しやすい一方、ラウンダーの採用・教育・勤怠管理・活動指示・報告管理なども自社で行う必要があります。
全国など広いエリアを巡回したい場合や、採用・教育・管理まで含めて任せたい場合には、外部委託も選択肢になります。

Q
ラウンダー代行の費用はいくらですか?
A

ラウンダー代行の費用は、活動時間や業務内容、巡回エリア、訪問店舗数などによって異なります。

一般的には、ラウンダーの活動費用+事務局費用+交通費などの諸経費で構成されます。

活動費用は、1日あたり実働5時間を目安に、1人日13,000〜16,000円程度が目安です。
事務局費用として活動費用の10%程度が設定されるケースが多いです。
このほか、車両費、交通費、駐車場代、高速料金、報告システム利用料、販促物の発送費などが別途発生する場合があります。

見積もりを比較する際は、単価だけでなく、どこまでの業務が費用に含まれているかを確認することが重要です。

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