店舗ラウンダー・店舗巡回のFMS field markting system 株式会社フィールドマーケティングシステムズ
ラウンダー・営業代行
2023.11.09

ラウンダーとは?営業との違いやメリット、導入効果について解説

ラウンダーとは?営業との違いやメリット、導入効果について解説

多くのメーカーでは、営業担当者に代わり「ラウンダー」が店舗巡回を行っていますが、この「ラウンダー」とは一体どのような人財なのでしょうか?ラウンダーの具体的な役割や活動内容から、売上アップを実現するうえでラウンダーが必要とされる理由、導入効果まで詳しく解説します。

目次
量販店ラウンダーサービス案内資料
株式会社フィールドマーケティングシステムズの量販店ラウンダーサービス案内資料をPDFでご用意いた…

ラウンダーとは、メーカーの営業担当者に代わって店舗を訪問し、自社商品の売上向上のために活動するスタッフのことです。

この章では、ラウンダーという人材の特徴や、ラウンダーが売上向上のために果たしている役割について解説します。

取引先店舗を巡回するスタッフ

ラウンダーとは、その名称が”Round”(回る)に由来することからもわかる通り、小売店舗(スーパーやドラッグストアなど)を巡回して販促活動や売り場メンテナンスを行うスタッフです

営業担当者が小売店本部との商談で決定した店頭プロモーション施策を売り場で具現化するのがラウンダーの仕事です。

具体的には、以下のような活動を行っています。

・商品の品出しや前出しなどのメンテナンス

・催事売り場など、より良い売り場獲得の交渉

・キャンペーンと連動した売り場作り

・新商品やプロモーション情報の紹介

・在庫状況や店頭状況の報告

また、ラウンダー業務を担当するスタッフの雇用形態はさまざまです。

・メーカー社内で対応する場合(内製化):メーカーの営業社員、契約社員、アルバイト、派遣社員など

・外注する場合:業務委託でラウンダー会社に依頼

具体的な活動内容

ラウンダーの仕事は、本部決定事項を具体的な施策・行動に落とし込み、店舗の売上を向上させることです

具体的にいうと、本部商談で導入が決まった商品をきちんと店頭に並べる、発注漏れを防ぐ、販促企画を店頭で具現化する、など、販売機会の損失を防ぎ、店頭から売上を上げる支援をします。

ラウンダーへの依頼内容はさまざまです。以下のように非常に幅広い業務対応が可能です。

・売り場のメンテナンス(品出し、前出し、クリンリネス)

・売り場づくり

・販促材の設置業務

・商品管理(未採用商品の取り扱い交渉や発注促進など)

・店舗担当者との交渉

・情報提供、情報収集など

ラウンダーの活動内容については下記ページでも詳しくご紹介しています。

FMSが提供する「店舗ラウンダー」サービス

既存の取引先のフォローがメインの役割

対小売店営業を含むBtoB営業は、一般的には以下の流れで行われます。

①集客、見込み客の獲得

②見込み客の育成、アポイント獲得

③新規の商談・契約の獲得

④既存顧客のフォロー

どのフェーズも重要な営業活動ですが、多くの企業で最も時間を割いているのが「④既存顧客のフォロー」です。これは、既存顧客からの売上比率が高い企業が多く、また、既存顧客営業は新規顧客への営業よりも低いコストで高い効果が得られるためです。

既存顧客となる店舗を巡回するラウンダーは「④既存顧客のフォロー」において大きな役割をはたしています。

営業担当者との違い

営業担当者もラウンダーも既存顧客への営業活動を行いますが、その業務内容や営業先が異なります。

メーカーの営業担当者は主に小売店(チェーン)本部と商談・交渉し、店頭での営業活動内容を決定します。

一方ラウンダーは、小売店本部との商談・交渉で決定したプロモーション活動を営業担当者に代わって店頭で実現するのが仕事です。

ラウンダーの活動によって、営業担当者だけではカバーしきれない店頭フォローをきめ細かく実施することができます。

営業担当者とラウンダーの業務範囲を図1にまとめましたが、店舗内における業務はほぼラウンダーで実施が可能です。

図1 業務範囲表
ラウンダーと営業担当の業務範囲

※1 営業社員の場合、他業務も多く定期的な訪問が難しい場合が多いため

店舗営業では店舗間を移動する時間が発生しますが、これが1日の業務時間の30%~60%(※2)を占めているという調査結果があります。移動は能力と一切関係ない部分となるため、そうした非効率な時間やラウンダーに依頼できる業務を切り離すことで、営業担当者は本部商談や重要店舗の巡回など、営業担当者にしかできないコア業務に注力できるようになるのです。

※2FMS調べ。店頭巡回を1日行った際の全体の業務時間に対する移動時間の比率。

また、業務内容が異なるため、営業担当者とラウンダーはそれぞれの目標の持ち方も異なります

営業担当者は売上・利益を上げることが目標となるため、売上目標などが設定されているケースが多いでしょう。

対してラウンダーは営業代行ではありませんので、売上目標(ノルマ)を課せられることはほぼありません。あくまで、従来の営業担当者の業務内容を分担して行うことで、営業の業務負担を軽減させる存在です。

ただ、一切目標がないわけではありません。ラウンダーは売上・利益でなく、その手前の活動指標が目標として設定されます。営業の目標をクリアするためのKPIの一つです。

目標と連動したラウンダーの行動指標の設定方法については下記資料にて具体的に解説しています。
参考:目標達成に結び付ける!ラウンダーの活動内容設定方法

流通の世界では、ラウンダーの活用は今や常識となっています。ラウンダーが必要とされる背景として、メーカーの抱える課題を2つ紹介します。

本部決定事項が店頭で具現化されない

チェーンオペレーションの基本の流れは以下の通りです。
①メーカーの営業担当者が小売バイヤーと本部商談を行い、商品の品ぞろえ、棚割り、陳列レイアウト、販促企画などを決定する
②バイヤーは、商談で決定した事項を各店舗の運営担当者と連携し、各店舗に落とし込む
③小売店舗の店長は、店舗のカテゴリ担当者に運営担当者から申し送られた内容を伝える
④カテゴリ担当者は、担当の売り場で具現化する

この流れを見ると、本部商談で決定した事項は各店舗でそのまま実現しているように思いますが、実は本部商談決定事項が店頭で具現化されるのは2割から3割と言われています。
具現化されない理由のひとつは情報過多です。1つのカテゴリだけでもブランド数・SKU数は多岐にわたり、店舗担当者に共有される情報は膨大な量になってきています。そのような中で、店舗担当者はメーカーから流れてくる情報すべてを読み切れていない、情報が伝達されず埋もれてしまっている、情報は確認したが忘れてしまっていた、などのケースが発生します。小売側のリソース不足なども上記の傾向を助長させています。
また、もうひとつの理由は店舗独自の判断によるものです。店舗担当者は自店の売上が上がるように商品展開や販促を考えます。よって、過去売れなかった商品だから採用しない、立地や売り場の広さを加味して自店では対応しない、本部商談では決まっていなかったが、メーカーが直接来て提案してきたところを採用した、などの様々な理由により、バイヤーとの商談時に決定した企画が店舗判断で中止されたり、実行されても途中で撤去されたりすることがあるのです。

メーカー営業担当者のリソースが不足している

前述の通り、バイヤーとの本部商談決定事項であっても必ずしも店頭で具現化されるとは限りません。このような状況下で店頭での具現化率を高めるためには、営業担当者が各店舗を訪問し、店舗担当者に本部決定事項を直接伝達し、実施可否の交渉や売り場作成を自ら行うという選択肢もあります。
しかし、メーカー営業担当者を取り巻く環境は変化してきており、店頭のフォローまで手が回らないケースが増えてきています
たとえば、自社で取り扱うカテゴリや取り扱いチェーン数の増加とともに、商談相手のバイヤーが増え、本部商談により多くの時間とパワーが必要となったり、カテゴリ増加にともない、競合も増えるため、本部商談や店頭フォローのさらなる強化が必要になったりするケースです。さらに、各業態の商品構成も変化しつつあるため(ドラッグストアが食品を取り扱うなど)、新しい販路開拓を行わなければいけないケースもあるでしょう。

図3 チェーンオペレーションにおけるメーカーが抱える課題
チェーンオペレーションにおけるメーカーが抱える課題

 

 

ラウンダーを導入するメリットは大きく分けると以下の2点です。

・営業体制を強化できる

・コストを削減できる

営業体制を強化できる

本部商談と店舗巡回を営業担当者が一人で担当している場合、本部の意向が具現化しやすい、店舗担当者との情報交換が密にできる、といったメリットがあります。その反面、本部商談に時間を取られることで、フォローできない店舗が生じたり、その逆で本部商談の質が低下したりといったデメリットも発生します。
そこで、店舗巡回業務をラウンダーに依頼することで、営業担当者は主業務である本部商談に集中しつつ、店舗へのフォローも維持(もともと巡回できていない店舗であればフォローの強化)できる体制が構築できます

図4 メーカー営業の業務時間、リソース配分内訳例(※3)
メーカー営業の業務時間、リソース配分内訳例

※3 FMS調べ。某メーカー営業担当者様の1ヶ月間の各業務時間を集計

上記はあるメーカーの営業担当者様の業務時間とリソースの配分です。これを見ると、本部商談にさける時間は全体の25%、さらに店舗巡回に40%の時間をあてていますが、フォローできていない店舗が発生しています。店舗巡回をラウンダーに分業することで、営業担当者は商談や主要店舗のフォローに時間(リソース)をさくことができ、さらに今まで巡回できていなかった得意先以外の店舗のフォローをラウンダーが担当することで、新たな売上を生み出すチャンスとなるでしょう

コストを削減できる

ラウンダーは、地場のスタッフを組織化(後述)するため、営業担当者が店舗訪問の際にかかっていた交通費や出張経費のコストの削減が見込めます。全国チェーンの店舗を東京に在籍する営業担当者が出張ベースで巡回していたとしたら、コストは膨大なものになるでしょう。また正社員である営業担当者が店舗巡回に費やしていた人件費というコストを削減することにもつながります。

それでは、ラウンダーとはどのような仕組みで動いているのでしょうか?
ラウンダーはそれぞれ担当する店舗を複数持ち、それらの店舗を定期的に訪問し、依頼を実行します。
ラウンダーのオペレーションの流れは以下のようなPDCAサイクルが一般的です。

依頼(Plan)

営業担当者は本部商談で決まった事項をもとに、ラウンダーへ業務を依頼します。依頼の仕方としては、依頼内容をフォーマットにまとめた書面「業務依頼書」を使って依頼をするケースが多いです。

店頭活動(Do)

ラウンダーは担当店舗に訪問し、依頼内容を店舗担当者に伝え、具現化する活動を行います。

活動報告(Check)

ラウンダーは店頭活動後に各依頼の実施可否や活動した内容の詳細、店舗担当者様の反応などの報告をあげます。

企画・商談の方針見直し(Action)

活動や店頭状況のフィードバックを受けた営業担当者は、その内容をもとに企画や商談方法の見直しや戦略を練り直し次回の商談に臨みます。

図5 ラウンダーの業務サイクル
ラウンダーの業務サイクル

※ラウンダー組織を外注する場合は、③と⑤のやり取りは、運営事務局を介します。

店舗担当者のファン化できる(関係性構築)

ラウンダーは担当店舗に定期的に巡回するため、その頻繁なコミュニケーション機会がラウンダーの強みとなります。営業担当者なら年に数回しか来訪しないような店舗にも、ラウンダーは定期的に訪問し、担当者とコミュニケーションをとることができるのです。
新商品やキャンペーン情報の提供、商品サンプルの提供などを通じ、繰り返しコミュニケーションを行うことで店舗担当者との関係性構築を行います。
店舗担当者時代に関係性を構築できた担当者が小売本部のバイヤーになり自社商品を強く応援してくれた、などというケースもあります。

地場情報に精通している

ラウンダーの活動範囲は自宅から50km圏内であるケースが多く、地場のスタッフに巡回を依頼しているため、その地域の人の傾向や地域特性に詳しい人財です。店舗担当者は人事異動が頻繁にあるため、赴任間もない担当者にとってこうした地場情報は大変有益な情報となります。情報提供を通じて店舗担当者からの信頼獲得につながるでしょう。

優秀なご意見番になれる

例えばラウンダーが集まる定例会議などの場において、商品(パッケージ含む)、販促資材改善点、企画内容に対する要望など社員であれば言いにくいことであっても忌憚のない意見を言ってくれるのもラウンダーの特徴です。
これらのラウンダーの意見は、手の届きにくい全国の店頭を「見える化」する貴重な情報となります。

限られた時間内で効率よく活動を行えるかがポイントとなるため、ラウンダーの配置はエリア制を採用しているケースが多いです。エリア制とは、巡回店舗をエリアで区切り、近隣に居住するスタッフが巡回を担当することです(エリア制以外では、チェーン毎に担当するチェーン制があります)。
限られた範囲で活動するため、移動にかかる時間と経費の無駄を削減することができます。また、担当エリア内の複数のチェーン店舗を巡回するため、業界動向をバランスよくキャッチすることが可能です。

図6 エリア制
ラウンダーのエリア制の例

来店客の多い土日や品出しのある開店直後、夕方の来店ラッシュを避けると、店舗に迷惑をかけずに効率的に来訪して活動ができる時間帯は、平日の10時から16時。ラウンダーは基本的にこの時間帯内の実働5時間で、自家用車を使った直行直帰の業務スタイルで働くことが多いです。

図7 ラウンダーの1日の活動例
ラウンダーの1日の活動例

ラウンダー導入のコストに大きく影響するのが、ラウンダーの報酬体系や報酬金額です。

ラウンダーの契約形態は、所属するラウンダー会社によりますが、契約社員、業務委託、パートなどが一般的です。
報酬体系は、日額制や時給制が用いられています。

ラウンダーの報酬額は、活動内容によっても異なりますが、活動する地域の賃金水準が大きく影響します※。また、ラウンダー会社によっては、業務の達成レベルなどに応じてインセンティブを設定している場合もあります。

当社FMSの場合、ラウンダーは業務委託契約が多く、時給に換算すると1,000~2,000円前後です。報酬額は活動地域や業務の難易度を踏まえて決定しています。

※参考:地域別最低賃金の全国一覧(厚生労働省)

内製化か外注化かを決める

ラウンダーを導入するには、自社でスタッフを採用し運営・管理まですべて自社で行う「内製化」と、ラウンダーを専門会社にアウトソースする「外注化」の2つの選択肢があります。詳細は以下のコラムをご参照ください。
(参考:成功事例から学ぶ。ラウンダーを外注する前に知っておくべき3つの検討要素(前編)
(参考:ラウンダーを外注(アウトソース)するのにかかる費用は?価格相場、内製化との比較や委託会社を選ぶポイントを解説

また、契約形態もさまざまな方法があります。
詳細は以下のコラムをご参照ください。
(参考:ラウンド組織で使われる主な3つの契約の基本【雇用契約・派遣契約編】
(参考:ラウンド組織で使われる主な3つの契約の基本【業務委託編】
(参考:5分で理解できる、目的の達成とコスト削減を同時に実現する契約形態とは?

小売本部から巡回許可を取得する

ラウンダーを活用することを決め、採用・契約まで済ませても、巡回開始までに、あらかじめ小売店の本部に承認をいただく必要があります。これは、ラウンダー組織を外注化する場合でもメーカーが実施するべきタスクです。
巡回承認をもらう際には、ラウンダーは売上を上げるために巡回する部隊、すなわち小売店の売上アップに貢献するという小売側のメリットをしっかりと説明することが重要です。
また、この段階では巡回時の対応について細かく確認しすぎないこともポイントです(販促物や什器は設置してもよいのか?定番はこうしてよいか?など)。あまり細かく確認をしすぎると、バイヤーは不安になり、巡回の許可が下りない可能性があります。
ラウンダーは、店舗担当者様に必ず承認をいただいてから活動を行うため、本部商談の段階では確認は細かすぎないことをおすすめします。

業務設計を行う

ラウンダー導入前に、しっかりとした業務設計を行う必要があります。
詳細は以下のコラムをご参照ください。
(参考:知っておきたいフィールドマーケティングの基礎(前編)
(参考:目標達成に結び付ける!ラウンダーの活動内容設定方法

ラウンダー導入前後でどれくらいの変化が期待できるのでしょうか?
以下はある消費財メーカーのラウンダー導入後の前年度比の売上増加額と、ラウンド組織への年間投資額(当社にお支払いいただいた額)を表した表です。
巡回を開始してから、年間投資額はほぼ横ばいなのに対して、2年目、3年目も売上は前年を上回り増え続けています。3年目の売上額は、ラウンダー導入前と比べ、120%アップとなりました。

図8 ラウンダー導入の効果
消費財メーカーのラウンダー導入の効果

その他の事例もご紹介しています。
参考:新たな販売チャネルの開拓に成功!定番売り場拡張率114%を実現した食品メーカー様事例

この章では、ラウンダーを採用・育成する際にポイントとなるラウンダーの適性やスキルを紹介します。

ラウンダー組織を新たに自社で内製する場合は、採用や育成も自社で行う必要があるため、必要な適正・スキルをあらかじめ把握しておく必要があります。

専門知識や資格は不要とはいえ、ラウンダーは人による向き不向きが大きい職種です。活動に必要なヒューマンスキルを持つ人材を採用・育成することが重要となります。

以下の関連記事とあわせ、ぜひ参考にしてください。
課題はスキル?モチベーション?具現化率を高める『ラウンダー育成』のポイント

コミュニケーション能力は必須

ラウンダー活動を行う上で最も重要となるのがコミュニケーション能力です。

接客業務ではないものの、ラウンダー活動では売り場担当者とのやり取りが必ず発生します。初対面の人と話す機会も多いので、人との会話が苦手な人には不向きといえます。

ラウンダー活動ではまた、新商品を紹介して注文を取ったり、より良い売り場作りのために交渉をしたりする機会もあります。「人と話すのが苦ではない」レベルでは、売り場担当者と売上につながるようなコミュニケーションを取ることは難しいかもしれません。

メーカーの名前を担う一員として店舗から信頼され、しっかり話を聞いていただけるような接し方が求められているのです。

柔軟に対応できるスキルも重要

ラウンダーには、マニュアルにはないリクエストや状況に臨機応変に対応するスキルも求められます。

例えば商品の陳列一つ取っても、店舗によってルールや商品の売れ行きなどが異なり、正解となるやり方は異なります。ある店舗では成功した提案や陳列方法が他の店舗では受け入れられないといったことも多いです。マニュアルに頼るのではなく、店舗の状況に即して柔軟に対応する必要があります。

ラウンダーはまた、商品が届かない、や商品へのクレームなど、突発的なトラブルに対応する機会も少なくありません。このような場合に慌てず、臨機応変に対処できることもラウンダーに必要なスキルといえます。

採用後も学ぶ意欲のある人が望ましい

メーカーの名前を担う一員として、ラウンダー業務には商品知識も必要です。新商品投入などで扱う商品は随時変わるため、継続的に知識を得たり学んだりする意欲がある人が望ましいです。商品知識があれば業務にも早く慣れ、売り場担当者からの信頼も得やすいです。

逆に、商品知識が乏しいラウンダーでは、売り場の交渉や新商品の提案といったより高度な業務をこなすことは難しいでしょう。

このことはまた、ラウンダー組織を育成する側も継続的にラウンダーの教育を行う必要があることも意味します。実際にラウンダー組織を持つ企業様の多くは、月例会議で商品レクチャーの時間を設けるなど、定期的に商品研修の時間を取るのが一般的です。

自社でラウンダーを組織する場合は、継続的に商品知識習得のフォローを行う必要があることを覚えておきましょう。

前章では、ラウンダー業務に必要となる適性やスキルについて紹介しました。
しかし、ラウンダー業務を続けていく上でラウンダーが克服すべき課題は他にもあります。ラウンダー特有の大変さから人材が定着しない場合がある点に留意してラウンダー組織を運用する必要があります。

人間関係に気を遣う

多くのラウンダーが業務上の大変さとして挙げるのが人間関係の難しさです。

メーカーと店舗それぞれの意向を調整し最善の方法で対処するのがラウンダーの腕の見せ所ですが、このような状況に対処できず、メーカーと店舗の板挟みになって悩むケースが多く見受けられます。

また、数多く店舗を回る中では、気難しい担当者や多忙で話を聞いてくれない担当者に当たってしまい、プロモーションがうまくいかないこともあります。これらの人間関係の難しさから思うような成果を上げられず、自信を喪失し離職するラウンダーは少なくありません。

これはラウンダーなら誰しも直面する可能性がある課題であるため、マネジメント側が研修やOJTなどを通じて交渉・コミュニケーションスキルを継続的にフォローしましょう。また、ラウンダーの悩みを聞く、活動を評価してモチベーションを高めるなどの日々のコミュニケーションも重要です。

交渉・コミュニケーションスキルを向上するための関連記事も是非ご参考になさってください。

参考:繰り返しの面談が好意を生む!良好なコミュニケーションの築き方

力仕事も多い

ラウンダーの大変さとして、意外と体力を使う仕事であることを挙げるラウンダーも多いです。

搬入や陳列の業務では、バックヤードから商品を運んだり売り場で商品を動かしたりなど、未経験者には想像できないほど体力を消耗します。

また、多くの店舗を巡回するため、移動の疲れや暑さ・寒さによる消耗など、内勤業務にはない疲労やストレスも生じます。

ラウンダー組織を運用する際には、これらの体力面の問題から離脱するラウンダーが一定数いることを踏まえておく必要があるのです。

ラウンダーは営業担当者に代わって店舗を巡回し、本部で決定した店頭プロモーションを具現化する重要な役割を担っています。

既存顧客の売上拡大に効果を発揮するラウンダーですが、仕組み作りや運用、スタッフの採用や育成は決して容易ではありません。ラウンダーの組織作りや運営にリソースが割けない場合には、ラウンダー専門会社に依頼をするのも一つの方法です。コストや手間を減らし、スピード感を持ってラウンダー組織を構築できる点が魅力です。

ラウンダー採用や育成のノウハウ・リソースがないためにラウンダー導入をためらわれているなら、ぜひFMSにご相談ください。ラウンダーを通じて「売れる売り場」作りをお手伝いしてきた私たちFMSが、営業課題解決に向けたご提案をいたします。

Q
ラウンダーとは何ですか?
A

ラウンダーとは、メーカーの営業担当者に代わって店舗を訪問し、自社商品の売上向上のために活動するスタッフのことです。

Q
ラウンダーとはどういう仕事ですか?
A

ラウンダーの仕事は、メーカーの営業担当者が小売店本部との商談で決定した店頭プロモーション施策を売り場で具現化することです。

Q
ラウンダーと営業の違いは何ですか?
A

営業担当者もラウンダーも既存顧客への営業活動を行いますが、その業務内容や営業先が異なります。

メーカーの営業担当者は主に小売店(チェーン)本部と商談・交渉し、店頭での営業活動内容を決定します。
一方ラウンダーは、小売店本部との商談・交渉で決定したプロモーション活動を営業担当者に代わって店頭で実現するのが仕事です。

Q
ラウンダーに向いている人は?
A

以下の素質を持った方はラウンダーに向いていると考えます。
・コミュニケーション能力が高い
・柔軟な対応ができる
・継続して学ぶ意欲がある

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